俺の幸村
よつん這いにさせたのはシャツの汚れを気にしただけの事なのだが、
「こんな体勢…」
戸惑いながらも積極的に言いなりになる様子を見るからに、幸村に俺の純粋な心遣いが伝わっているかどうかあやしい。
(…まあいいだろう)
幸村の羞恥と期待にあふれた表情を確認したら、これはこれで魅惑的な発見をしたと思った。
「あまり時間はとれんぞ」
さて、この状況で幸村の身体がどの程度まで進展しているか。ズボンの前を弄(まさぐ)れば、心配は無用だった。
「あぁ…直接してほし…」
チャックを下ろして引き出してやれば、すぐに腰を振った。体液が、まるで葉先に溜まった滴がぽとりと落ちるように点々と地面に染みをつくった。
「しっかり支えていろ」
幸村のズボンを下ろして足を広げて固定する。 後ろのそこは、突然の外気に驚いたように収縮した。
(可愛らしい、たまらんな…)
親指の腹で温めるようにやさしく押し擦ってやる。
「真田ぁ」
「幸村、大丈夫だ。任せておけ」
耳朶に唇を寄せて囁くのを忘れない。
「ン…俺はいつでもお前に任せているだろ。頼んだよ…真田」
「うむ…しっかり身体を支えていろ」
猛る己を迷うことなく幸村へ送り込む。
何度経験してもこの瞬間が一番いい。 幸村への尊さ、もったいなさを実感できる。
少しの間、ふたりの呼吸が揃うのを待つ。
「いいよ…真田。ン…また大きくなったみたいだ」
「よし、いくぞ幸村…」
小雨に変わった空を睨んでから、ひといきに、続けざまに激しくした。
「ああ!さ、さな、だぁ!」
「っ…止さんか幸村」
慌ててその口を片手で塞ぐ。 もはや雨音には頼れないくらい静かな降りになっていた。
かわいそうに、懸命に自制しようと歯を食いしばる幸村が健気で愛しいと思ってしまう。
「…すまない。もう済ませる」
寸分たがわず互いの弱点を押さえて全てを済ませた時には、ところどころ晴れ間も見えて遠くの空は明るくなっていた。