こねまわして!愛ス
俺の背中をロッカーに押し付けて、ない胸を揉みしだかれる。
唇は離さないで、口内を貪ってくる。
―――はぁ…なんだよ…さっさと入れればいいだろ。
真田の股間を膝で潰してやった。
「っ…まだ入れん…!」
―――ちょ―-―っ!?
乳首を吸われた。 こんなのは、初めてだった。 嫌な音が耳に響く。 今さらそんなことしなくても、俺はいつだってお前を受け入れるのに。
下着の中では、嫌に優しく性器を擦る分厚い掌が俺を困惑させた。
「幸村。俺はお前に3連覇を叶えさせてやりたいのだ」
―――知ってるよ。
知ってる。
俺の下す無理難題をお前はいつだって受け入れる。
「では―-―」
―――うン……
ひどく優しいキスだ。
髪に触れる手。 真っ直ぐに俺を見つめる黒の瞳。 小さい頃から変わらない俺への愛情。
―――好きだよ。お前が。テニスよりも大事だ。だから……
1度くらいテニス抜きで恋愛してみないか。 新しい発見があるよ、きっと。 それで、もっともっとお前を好きになると思うんだ。
ああ、もちろん、俺の汚いところも知ってほしいな。 俺の事を何でも知ってると思ったら大間違いなんだからな。
「幸村っ!」
そんなにきつく抱きしめないでくれ。 まあ、いいか。 お前が幸せそうに涙を流すから。
そうしてまた、俺たちはやさしいセックスをした。
後日、仁王と柳生はダブルスでレギュラーを勝ち取った。
俺と真田がダブルス? 残念。無理。 そりゃあ、できるよ。 最強じゃないか。
ただし、真田が俺の言うことやる事にいちいち文句付けてくれれば、やってもいいかな。 だって、ダブルスってそういうものだよな。 思い出した。
俺たちがダブルスを組まなくなったのは、幼い胸に恋心を抱いた時からだった。