落花流水〜ハジメテ〜
やがて幸村と関係が深まると、跡部はアパートの一室を借りた。
手狭な部屋で、跡部の愛犬の部屋の方がずっと広い。
幸村がこれがいいと言った。
跡部の暮らしぶりからは想像もできない部屋だった。
この方が燃えるんだよ、と幸村は喜んだが。
布団を一組敷く。
跡部は制服を上半身だけ脱いで仰向けに寝た。
幸村を抱くのも三回目となれば、積極的になった。
幸村が鍛えられた腹筋に欲情するのも知っている。
「いいから早く来い」
幸村が制服のベストを脱いだところで、腕を引いた。
体勢を崩した幸村を抱きとめる。
シャツのボタンを外して手を差し入れた。
乳首はすでにツンと立っていた。
指で摘んで、転がした。
幸村は腰を揺らす。
ズボンの上から、尻を撫でて割れ目をなぞる。
「跡部のも」
乳首を舐められた。
甘噛されて、背筋がぞくりとした。
ここがこんなにイイとは、幸村を抱く前は知らなかった。
「…開けていいかい?」
幸村が、手のひらで股間を擦ってきた。
チャックを下ろされて、前が開いた。
十分膨らんでいる。
「うれしい」
うっとりした顔をした。
咥えようとしたのを止めた。
残念そうに片頬をふくらませるのが子供っぽくて、ちょっと可愛いなと思った。
幸村の体を組み敷いた。
ズボンを下ろして下着の上から咥えた。
濡れていて、幸村のにおいがする。
「直接がいい…直接がいい、お願いだから…ぁ」
体をぶるっと震わせて、あふれ出てきた。
「跡部ひどい…」
下着を取って、直に握ってやる。
濡れた指を、割れ目の奥にぷすりと差し入れた。
中で指を遊ばせると、幸村は腰をくねらせた。
指を入れた穴は、急かすように収縮をはじめた。
「今日はね…早く跡部とこうなりたくて、落ち着かなかったんだ。だって跡部、どんどん上手くなるから…期待してしまうよ」
だから校内デートもそこそこに、この部屋に来たかったのだと幸村は言った。
それは跡部も同じだった。
幸村を抱くと魅力が増えて、とりこになった。
もっと喜ばせれば、幸村の体はもっと大輪を咲かせるはずだ。
「そういう事は早く言え」
指を抜いて、幸村の手に実物を握らせた。
「かたい…」
「俺様も驚いたぜ。こうまでなるのは初めてだ。だが挿れるぜ」
幸村の表情に恐怖と興奮の色が差した。
今の跡部には、それを快楽に変える自身がみなぎっている。
