桜若葉の下で


「どうだ弦一郎。変わったところはないか?」

柳に問われて、真田は首を傾げた。考えてから、自分のハーフパンツの中を覗いて確かめている。
本人は至って真面目にやっている。
この男なりに幸村が心配でたまらないのだ。

「別段変わりはないぞ。俺のと同じつくりに見えるが…」

「ゃ…真田、そんなにまじまじ見られると…」

幸村はもじもじした。
文字通り見ているだけの真田に、

「どれ。俺が変わろう」

柳は自分のジャージを幸村の頭の下に差し込むと、幸村の足側にまわった。

玉をよけ、竿を持ち上げ、そこに穴が二つないか、つぶさに観察した。
それはさながら医者がそうするような手つきで、いやらしさは感じられなかったから、幸村も理解したのか大人しくしていた。

「口ではああ言ったがな。俺は男としての精市が好きなんだ」

柳は、本音を吐露した。

「きりっと引き締まっていて、力強さや意志の強さが感じられて、頼りがいがある。男でありながら清楚な横顔にため息がでる。物腰が美しく、それでいて勇敢で、颯爽としているのがいい。着飾った美しさではないな。中身からくる天然の清らかな美しさ…」

いくらでも続きそうな喋りに、幸村は呆然として柳を見つめた。
それに気づいた柳が、さあっと顔を赤らめた。

「…すまない。喋りすぎたようだ。忘れてくれ…」

「ううん。ありがとう。ほめられてばかりで返って悪いくらいだ」

幸村も照れた。

「だから精市…よかった!おまえが男に帰ってくれて!本当によかった…!」

「蓮二…」

柳が幸村に抱きついて、二人はベンチの上で重なった。

「しかし精市。こんなに可愛い下着まで着けて。上下で揃いとは。フフ…随分俺たちを楽しませてくれるな」

柳は幸村のウェアをたくし上げて、水色と白のストライプ柄のスポーツブラを視界に入れた。
すかさずブラも上にずらしてしまうと、小さな胸の膨らみがむき出しになった。

「こんなの、もう最初で最後だよ…」

「かわいいな。精市は。弦一郎、見納めだ」

柳の長い指がショーツにかかる。
真田の大きな手のひらが、幼い乳房を押し包んだ。
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