距離感を教えて
幸村のスイッチの入りどころがわからない。
今もあっけなく先走りを流した彼に戸惑うばかりだ。そんな幸村が、とろんとした顔で言った。
「それだけでイキそうだ…今すごく気持ちがいい」
「なにっ!待たんか幸村…!」
口に挟んだコンドームを取り出して、真田は慌てふためいた。そのせいか、手元が狂う…
(くっ…早く入らんか!)
破けて舌打ちすると、それを見ていた幸村にちょっと笑われた。
「ほら、借してみて」
綺麗な爪を使って新しいゴムの封を切ると、真田のモノに被せていく。
思わず腰を引くと、「もう少しだから」と真面目に言われて我慢する。
パサリと落ちた髪を片耳にかけ直した幸村の、自然な動作の先にあるのが自分の肉欲だと思うと、不思議な隔たりを感じる。それを楽しんでいる自覚もあった。
「…できた。なあ、俺もう限界…」
「ああ」
幸村の中へみっちりと沈み込む。
「こうしていれば俺たちの距離はゼロになるな」
自信を持ってそう聞けば、
「え?ゼロどころか自分の体なのに、自分でも知らない深いところまで俺は……!」
そこで腰を打ち付けたら、真っ赤になった幸村は、いい声を上げて果ててしまった。
真田もすぐにその後を追った。
