テニスの王子さま
「次はいつ帰ってくるんだい?」
「さあ…てかさ、一緒に行こうよ」
「聞き分けのない子だね。行かないよ」
「ケチ」
「どうとでも」
「…誕生日、一緒にいられなくてごめん」
「ふふ、すっかり彼氏気取りだ」
「彼氏でしょ」
「改まって言われるとくすぐったい感じだね」
「意識しといてくれないと困るんだけど」
「安心してくれ。ちゃんと貞操を守るから」
幸村さんはにこにこして言うけど、俺は真剣なんだけど。
「ちゃんと待っててよね」
夏には帰りたい。
その時は汗だくになりながらテニスしようよ。
プロとかプロじゃないとか関係なくてさ。
テニスができる喜びってやつ、俺に教えてよ。
忘れてないよね。
あの全国大会の決勝戦。
忘れないよ。
波打ち際の笑顔。
俺とあんたが初めてネットを挟んだ日…
次にテニスする時は、屈託ない笑顔で握手できたらそれでいいからさ。
end
