立海 I LOB YOU
整列した部員一同の前に引き出されて、玉川よしおの気持ちは萎縮していた。
つい先日まで後列から遠く眺めるだけだった"三強"の立ち位置にいるのだから無理もない。
「新部長の玉川だ。皆よろしく」
幸村部長が背中に手を添えて、紹介した。
何であいつが?という不可解な視線が向けられているのがありありとわかって、ますます気後れする。
直ぐ側で呆れたように溜め息を吐いたのは真田副部長だ。この人もきっと、こんな新部長を認められないのが本音なのだろう。
「これから新部長として立海を必ず全国で優勝に導く覚悟です」
副部長の態度をどうにか見返そうとして、大それた事を言ってしまった。
副部長は咳払いをひとつして、隣の柳先輩は走らせていたペンの動きを止めた。
「頼もしいね。これからの立海が楽しみだ」
幸村部長だけは、あの時と変わらない親しみを込めた眼差しを向けてくれた。
