十二月のしきたり
am.11:46
真田と過ごすたわいもない日常が、俺には重要なことのように思えてきた。
電車を降りてから、賑やかな街路を歩いている。左右には店舗やオフィスビルが建ち並んでいて、小さな広場や公園、キッチンカーやクリスマスマーケットもやっていて、見ているだけで楽しめる。
真田とのお出かけなら、気遣いとか遠慮のいらないそぞろ歩きができるから、俺にとっては貴重な時間だ。
歩きながら、半歩先を行く真田の横顔を意識した。
なぜかって?電車で俺は、彼の視線を痛いほど感じていたからね。あんまり見てくるから、今日の服装が変なのかとか、まさか顔に何か付いているんじゃないかとか、ぐるぐる考えていた。
耐えられなくなって本を広げていたけれど、実を言うと窓から差し込む日差しがチカチカ眩しくて、読む気にはなれなかった。それに、遠慮なく向けられる真田の視線に気持ちが落ち着かなくて、本の内容なんて全然頭に入らなかった。
俺は本を読んでいるフリをし続けた。
(俺が真田に対してフリをする…?)
自分の行動を振り返って、おかしいなと思った。
どうして当たり前に、「なに見てるんだよ」と顔を上げなかったのか。
さらにさらに、電車の揺れに"踏み止まった"俺に自然に手を貸すあの感じは今思い出してもくすぐったい。
(あの程度で倒れるわけないだろ)
俺は真田の背中に向かってちょっと舌を出した。
真田と過ごすたわいもない日常が、俺には重要なことのように思えてきた。
電車を降りてから、賑やかな街路を歩いている。左右には店舗やオフィスビルが建ち並んでいて、小さな広場や公園、キッチンカーやクリスマスマーケットもやっていて、見ているだけで楽しめる。
真田とのお出かけなら、気遣いとか遠慮のいらないそぞろ歩きができるから、俺にとっては貴重な時間だ。
歩きながら、半歩先を行く真田の横顔を意識した。
なぜかって?電車で俺は、彼の視線を痛いほど感じていたからね。あんまり見てくるから、今日の服装が変なのかとか、まさか顔に何か付いているんじゃないかとか、ぐるぐる考えていた。
耐えられなくなって本を広げていたけれど、実を言うと窓から差し込む日差しがチカチカ眩しくて、読む気にはなれなかった。それに、遠慮なく向けられる真田の視線に気持ちが落ち着かなくて、本の内容なんて全然頭に入らなかった。
俺は本を読んでいるフリをし続けた。
(俺が真田に対してフリをする…?)
自分の行動を振り返って、おかしいなと思った。
どうして当たり前に、「なに見てるんだよ」と顔を上げなかったのか。
さらにさらに、電車の揺れに"踏み止まった"俺に自然に手を貸すあの感じは今思い出してもくすぐったい。
(あの程度で倒れるわけないだろ)
俺は真田の背中に向かってちょっと舌を出した。
