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私と五条君
初めは今みたいな関係になれるとは思えない程歯車が合わなかった
というのも私が今より内気で、そんな私を五条君は気に食わなかった?からで…
「お前暗いな、ホントに呪術師?、呪霊なんじゃねぇの?」
なんてキツい冗談を言ってきた
その数秒後、夏油君と硝子に鳩尾を食らうハメになっていたが…
ずっと自室に籠もってばかりで五条君みたいな人とどう接したらいいのか分からず戸惑っていた、そんなある日…
「クレープ食べに行こーぜ!」
「お前なぁ、いくら任務が早く終わったからって」
「遠足気分かよ」
「いいじゃん行こうぜ!、其処に屋台あるんだから寄り道になんねぇって」
反対の二人を無視して行く気満々の五条君
『あの、クレープって何?』
「「「はっ!?」」」
3人の驚愕の視線が集まる
どうやら私は相当な世間知らずなのだと思い知った
「お前っ、クレープ知らねぇの!?、ホントに東京育ちかっ?!」
『う、うん…』
初めての顔合わせでした自己紹介で言った事覚えててくれてた
ちょっと嬉しい…
「マジか、凄ぇな」
「あぁ、悟気が変わった。皆で食べよう」
「イチゴか…、バナナチョコもいいよな」
財布を取り出す夏油君に続いて何にしようかと考える硝子
「よしっ!、よくやった根暗チビ!」
『えっ、と…』
「その呼び方やめてやれ」
「そうだぞ、甘党クズ」
「傑、コイツにも言えよ。贔屓かコラ」
「いや、同意だ」
「あ”ぁん?!」
男二人でケンカ、というよりじゃれ合い始めた
「馬鹿共放って置いて行こ。クレープ、甘くて美味しいぞ」
『っ……うん!』
硝子に手を引かれて女子二人でクレープを買いに行った
後から来た二人も注文して、四人で食べたクレープは本当に美味しかった
『五条君…、ありがとう』
「あ?」
『だって、五条君が言わなかったらクレープ食べられなかったから』
「………」
クレープを食べようとして開けた口をピタリと止め、固まる五条君
そんな彼を見た二人が腹を抱えて笑う
「アハハッ!、だってさ」
「ククッ、悟、何か言ってやれよ」
「うっせー!、黙って食ってろ!」
そんな二人にキレる五条君
私、言葉を間違えたかな…?
と思っているとコツンと額を叩かれた
「いちいち言うなよ…。恥ずかしい奴」
フイッとそっぽを向いてクレープを食らい尽くす勢いで食べ出す五条君
『っ?』
怒ってるの?、何で?
分からない、少し痛い…
片手で額を擦りながら彼を見ていると硝子がこっそり教えてくれた
照れてるんだよ、と…
『………』
五条君が照れる事あるんだ
でも、照れるって事は私の言葉がちゃんと届いているということ
嬉しい、凄く…っ
『私…、皆が好きな物、もっと知りたい』
「おっ、流菜が自分の意見を言った」
『駄目かな…?』
「全然、寧ろ可愛い」
そう言って硝子が抱き締めてくれる
温かいな…
「じゃあ次は新宿のパフェに、渋谷のパンケーキ、それから…」
「甘い物ばっかだな」
「甘いからこそだろ、よしっ、行くぞ!」
「ちょっと待て、今から行く気か?」
いきなり先陣を切る五条君の後ろ襟を掴んで止める夏油君
グェという悲鳴が聞こえた、痛そう
「ってーな、善は急げって言うだろ」
「これ以上の寄り道は駄目だ、また今度にしろ」
「甘党馬鹿、帰るぞ」
首を擦る五条君を中心に二人が子に言い聞かせる様にして止める
『フフ…ッ』
少しずつ、皆の事を知っていきたい
これからも皆と楽しい時間を共有したい
小さな部屋でいつも誰かが来るのを待っていた
それだけたった私がそんな事を思った
それだけで世界が変わって見えたんだ…
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