（さ…帰りましょうね…）



私は神様の御手を取り、一瞬で私達の担当する都会に戻りました。
山とはまるで違う空気と喧騒…
神様が、山の担当に戻りたいとおっしゃるお気持ちは、実は私にもよくわかっているのです。
ですが、ご自分で言い出されたことですから簡単に放棄することも出来ません。
私も微力ながら神様にご協力して、この都会をもっと人間達の住みやすい温かな場所にしていきたいと思っています。




（頑張りましょうね…）



今は特に問題もないようですから、神様はこのまましばらく寝かせてさしあげましょう…



（明日もどうぞ良き日になりますように…）



まばらに見える空の星に向かい、私はそっと祈りを捧げました。




～fin