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クリスマスのシンデレラ





(ルドルフ…一体、どこにいるんだ…
おまえは、僕に何か恨みでもあるのか…)



僕は、街角のベンチに腰掛け、深い溜め息を漏らした。



時間は迫っている…
もう半日もない…



(いつもいつもどうしてこんなことばかり…)



こんな風にあいつを探すのはこれで十回目。
そう…運命の十回目なんだ。
二十五日になるまでにルドルフをみつけられなければ、僕は……



僕は、さっきよりももっと大きな溜め息を吐いた。
いや…こんなことをしている場合じゃない!
まだ、チャンスはある!
なんとかしてルドルフをみつければ、それですむことなんだ!



(諦められるもんか!)



僕は、立ち上がり、再び、街の中を歩き始めた。
あいつはきっとこのあたりにいるはずだ。
今までだってこういう繁華街にいたんだから。
そうは言っても街は広い。
探すのは困難だ…



(せめて、これがもっと強い香りでもすればなぁ…)



僕はバスケットいっぱいに詰めこんだ緑色のボールを恨めしげにみつめた。
他にあいつの好きなものといえば…



「……あっ!」

僕の目に映ったのはルドルフの大好きなもの!
短い叫び声を上げた僕は、人ごみの中を駆け出していた。
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