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特別な妹





「よ~し!ジョッシュ!
今日はここまでだ。」

「ありがとうございました!」



僕は、近所のライアンさんに毎日剣の手ほどきを受けている。
僕も来年やっと十六歳。
お城の警備隊に入れる年になる。
もちろん、それには剣術の試験があり、それを目指して僕は三年前から毎日欠かさず練習を積んできた。



「入隊試験も近付いて来たな。
おまえもここまでよく頑張った。
当日、余程のへまをしなけりゃ、きっと合格だ。」

「ほ、本当ですか!?」

ライアンさんは滅多に誉めてくれることがない。
もしかしたら、誉められたのは今回が初めてかもしれない。
しかも、ものすごい誉め言葉じゃないか。
僕は、今の言葉が夢じゃないかと思った程だ。



「あぁ、本当だ。
おまえはきっと素晴らしい剣士になれる。
やっぱり、リチャードの血を受け継いでいるんだな…」

「父さんの…?
ライアンさん、それは一体どういうことですか?」

「どういうって…まさか、リチャードから聞いてないのか?」

「聞くって何のことですか?」

ライアンさんは僕の質問に困ったような表情を浮かべた。
きっと、ライアンさんは当然僕がそのことを知ってると思ってたんだと思う。
だけど、知らなかったから、ライアンさんは話して良いのかどうか迷ってるようだった。



「ライアンさん、何のことだかわからないけど…ここまで来たら教えて下さいよ!
気になるじゃないですか!」



「つまらないことを喋ってしまったな…」

ライアンさんは苦笑いを浮かべ……
そして、ようやくぽつりぽつりと重い口を開いてくれた。
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