書類配りⅢ
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「ところで冴島の件は大丈夫なのか?」
「問題ないです」
「殴られたりしてないだろうな?」
「もちろんですよ」
にこりと笑んで嘘を吐く。
「(隊長に心配かけさせるわけにはいかないし黙っておこう…)」
「だがまさか冴島がそんな奴だったとは…」
「人は見かけによらず、ですね」
「全くだ」
浮竹は残念そうに溜息を零す。
「あいつらは知っているのか?お前が事件に巻き込まれた事」
「はい。まぁ…詩調に関しては凄い怒り様でしたが」
「一色はお前のことになると一生懸命だからな」
「約束、守ってくれるといいんですが…」
「約束?」
「この先私がどんな仕打ちを受けても一切手助けをしないという約束を交わしました」
「何!?」
それを聞いた浮竹が驚いた顔をする。
「そんな約束を交わしたのか!?」
「はい」
「納得するはずがないだろう…。あいつらはお前のことを大事に思ってるのに…」
「ですがその約束を守らなければ、私のせいで仲間が危険に晒されるかも知れないんです。だから全員を納得させました」
「高峰も納得したのか?」
「最初は猛反対ですよ。また私が勝手に決めたので不機嫌MAXでした。それでも…頷いてくれたんです」
「そうか…」
「冴島桃香は人の命を軽んじています。道具のように扱い、要らなければ捨てる。そんな彼女に自覚させたいんです。だから隊長、協力してください」
「だが…」
「危険なのは承知しています。だけどこのままだと新たな被害者が出てしまう。彼女の操り人形が生まれる前に…私は決着を付けなければならないんです」
「…わかった」
悩みに悩んだ末、難しい顔を浮かべるも、浮竹は諦めたように降参した。
「どうせ何を言ってもお前の意思は変わらない。そうだろ?」
「はい」
「その判断は曲げないというなら俺は何も言わない」
浮竹は真っ直ぐ螢を見る。
「俺も京楽もお前の味方だ。いつものお前らしく正々堂々と真正面から戦え。決して後悔のないようにな」
「ありがとうございます」
もう少しだ
あの女を地獄に突き落とすまで
もう少し────……
next…