書類配りⅢ
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「……………」
冷めた眼で阿近を見る。
「何だネ?」
「それ以上こいつを挑発するの止めてください。隊舎が破壊されます」
「……………」
眉を吊り上げ、こちらを怒りと憎しみの眼で睨みつけている螢を無言で見つめる涅は再びモニターに向き直る。
「お前も殺気鎮めろ。他の隊士達が怯えてんじゃねーか」
「……………」
盛大に舌打ちをすると殺気を収める。
「いつか殺す。絶対殺す。」
ぶつぶつと物騒な言葉を唱える螢に阿近は呆れるように言った。
「ホント仲悪ィな」
「あんな奴と仲良くするとかあり得ないです」
「それはこっちの科白だヨ。何故ワタシがモルモットと仲良くする必要があるのかネ?」
「だからモルモットじゃないって言ってんだろーが…」
「君を初めて見かけた時は虫ケラ程度の認識しか無かったが…君をモルモットに選んで正解だったヨ。まさかこんなに優秀だったとはネ。これからも期待しているヨ。精々ワタシの実験の為に役立ってくれ給え」
「…殺していいですよね?」
「駄目に決まってるだろうが」
「え。何で駄目なんです?人をモルモット呼ばわりする奴を生かす必要ないでしょう?だから斬り殺してもいいですよね?」
「逆に君が死ぬ事になるヨ」
「…試してみますか?」
ギラリと鋭い眼光が光る。するとネムが書類を差し出した。
「どうぞ」
「…………」
仕方なく書類を受け取って早々に立ち去ろうと踵を返す。
「一つ言い忘れてたヨ」
何かを思い出した涅は憐れみの眼差しを向けたまま、螢に告げる。
「もしいつか死ぬ予定なら事前に教えてもらえるかネ?」
「……は?」
「君のような得体の知れん存在を一度バラバラに解体してじっくり中身を調べたいんだヨ。何せ君は…『異質』だからネ」
「……………」
「隊長…」
阿近は溜息を吐く。
「よろしく頼むヨ」
「その前にキミを切り刻んで虚共の餌にしてやる…。それと言葉には気をつけろ。気付かないうちに死んでるかも知れないからな。よく覚えとけ───イカれ科学者が。」
低い声でそう言うと螢は十二番隊を去って行った。
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