書類配りⅡ
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「最低!!自分のしたこと分かってるの!?」
「(私を罠に嵌めた彼女の方が最低だろ。)」
「貴方、何の為に死神になったのよ!!誰かを傷付ける為になったの!?もしそうなら…あたしは貴方を許さない!!」
「許さないとは?」
「山本総隊長に直談判して貴方を護廷から脱退させる!あたし一人の力じゃ無理だと思うから他の隊士達と一緒に貴方を辞めさせるように頼み込む!!」
「(そりゃ無理だろうな。)」
「自分の過ちにも気付けない貴方は死神失格よ!!隊士でいる資格なんて無い…!!」
雛森の叫びにも似た思いに同情しているのか、他の隊士達も皆、頷いている。
「(ハァ…私は何を見せられてるんだ?)」
うんざりして雛森から顔を逸らし、退屈そうに溜息を吐き捨てた。
「副隊長を泣かすんじゃねーよ!!」
横から割り込んで来た男が胸ぐらを掴み、螢をダンッ!!と壁に押し付ける。
「(ふざけんな。こっちは女の子たぞ。もっと優しく扱えよ。)」
キレそうになるのを抑え拳をギュッと握り締めた。
「死ねよクソ野郎」
「あんたが死ね…クソ野郎」
冷たい声が聞こえた。
「!」
それは
心を閉ざした
氷の音────。
「っ!?」
男の背後にぴったりとくっ付いて立っている少女がいた。ごくりと生唾を飲み込んだ男は恐怖の色を顔に浮かべ、目線だけを後ろに向ける。
「ヒッ…!?」
激しい殺気を溢れさせた詩調が、怒りのあまり瞳孔を大きく見開かせて、声を低くして言った。
「その手を離せ。誰に触れてるか分かってるの?その人に気安く触るな斬り殺すわよ」
その手は腰に携帯している刀の柄頭に触れている。親指でそれを少し押し上げれば、カチャッ…と音が鳴り、鯉口から刀身が光る。
ブチ切れている詩調に慌てた隊士が、青ざめた顔で止める。
「い…一色十二席!お、落ち着きなさい!ここを何処だと思ってるの!隊舎内で刀を抜くことは規則に反す…」
「は?だから何?」
「っ…………」
鋭い眼光と怖い表情で隊士を睨む。そのオーラに怖気ついた隊士はグッと声を詰まらせ、身体を恐縮させた。
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