キケン ト オアソビ
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「…緑髪に青眼」
「!」
「情報が一致してんな」
「(情報?)」
「おいウルキオラ、こいつがそうか?」
後ろに控えていた黒髪の男・ウルキオラがゆっくりと口を開き、落ち着いた声で言った。
「貴様、仁科梨央か?」
「二度目だぞ。口の利き方に気を付けろ、
ゴゴゴッと黒いオーラが殺気立つ。だがウルキオラは一切表情を変えず、じっと梨央を見つめる。
「それと非常識な奴は好かない。相手の名前を聞く前にまず自分から名乗るのが常識だろ」
「…ウルキオラ・シファーだ」
「(感情の変化が顔に出ないな…)」
警戒心を張り巡らせたまま、梨央は冷笑を浮かべ、自己紹介を始める。
「私が仁科梨央だ」
名を告げるとヤミーが嫌な笑い方をした。そしてウルキオラの目の色が微かに変化する。
「ヤミー」
ウルキオラは梨央から一切目を離さず、ヤミーの名を呼ぶ。そして一言、こう言った。
「──その女だ。」
ニヤリと笑ったヤミーは大きく拳を梨央に向けて振り下ろす。
「死ね女ァ!!」
「梨央!!」
一護は咄嗟に梨央の名前を呼んだ。ヤミーの拳が目前まで迫る。だが彼女は口許に緩やかな弧を描き、愉しげに笑んでいた。
「何してんだ!!早く逃げろ!!」
助けに行きたいがボロボロの身体では上手く動けない。一護は一刻も早く、その場から避難するように言葉を投げるが、梨央は一向にその場から動こうとしなかった。
「鈍い。」
寸前まで迫るヤミーの拳を身を翻して躱す。まるでワルツでも踊るようにしなやかな動作で横にひらりと躱した梨央にヤミーは驚いた表情を浮かべる。
「!?」
「特別に相手してやるよ」
ガシッと両手でヤミーの太い腕を掴むと、体を反転させ、反対側へと投げ飛ばす。小柄な体格の梨央の手によって意図も簡単にふわりと浮き上がったヤミーの巨体は、凄まじい音を立てて、背中から地面に叩きつけられた。
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