ヒャクネン ト サイカイ
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
「ごめんね。私が悪かった。
だから…そんな顔しないで?」
画面の向こう側にいる彼は、とても悲しそうな、泣きそうな顔をしていた。
《頼むから…そんな残酷なこと言うな。》
「うん。ごめんね。」
《お前がいなくなったら俺は…》
「蒼生くん、ごめんってば」
《…でも、守る。》
《あの時みたいに…お前が壊れるのは見たくねえ。》
「蒼生くん…」
《お前まで俺の前から消えたら…この世界での俺の生きる意味はなくなる。》
「……………」
《ま、そうならない為に俺がいるんだけどな。》
蒼生は切なげに笑んだ。
「私も守るよ。キミが独りにならないように。キミが笑って暮らせる世界を守るために」
《お前は妹なんだから俺に守られてろよ。》
「やだ。私も蒼生くんを守るの。」
《絶対にお前より多くお前を守ってやる。》
「絶対にキミより多くキミを守ってやる」
両者一歩も引かない言い合い。そのうち何だか可笑しくなってしまい、二人は同時に笑い出す。
《負けず嫌い。》
「蒼生くんだって」
クスクスと笑う梨央を見て蒼生は嬉しそうに笑みを浮かべる。
《お前はそうやってずっと笑ってろ。》
「どうしたの?」
《俺はお前の笑顔が好きだ。》
「わぁーお兄ちゃんがデレたー」
《茶化すな。》
軽く叱られ、“はーい”と返事をする。
《お前を傷付ける奴は俺が許さない。お前を泣かせる奴もだ。俺はお前の笑顔を守る為だったらどんなことでもする。》
「ありがとう、蒼生くん」
梨央は嬉しそうに微笑んだ。
「キミがいれば私は無敵。だからどんな敵が相手でも怖くないよ」
《俺もだ。》
《お前がいれば何も怖くねぇ。》
「最後まで抗おう、世界にさ」
《そうだな。》
「私にはキミがいてくれる」
ニコリと笑んだその時…。
ドン!!
「!?」
突然、強烈な霊圧が体にのしかかる。
《おい?どうした?》
なんだこの霊圧は…!?
「ごめん蒼生くん緊急事態だ!!切る!!」
蒼生との通話を終わらせ、異変に気付いた梨央は慌てて外に飛び出した。
next…