ヒャクネン ト サイカイ
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現世───空座町。
「今日は転校生を紹介するぞー」
担任教師の越智美諭が気怠そうに言う。それを合図に教室のドアが開き、一人の少女がにこやかな笑みで教卓の前に立った。
「(第一印象大事!)」
生徒達の視線が一斉に梨央に注目する。こういう場に慣れている為、人見知りによる緊張は無かったが、素を出して“ぼっち”になってしまうのを避けるべく『空気』というものを読んだ。
「仁科梨央です」
彼女が声を発すれば、彼方其方から“綺麗な声”“透き通るような声”、はたまた“アイドルにいそうな声の持ち主!!”と興奮気味に語る生徒もいた。
「最近まで海外に住んでいました。日本の文化や習慣には疎い部分があります。私としては友達100人目指してるので気軽に話しかけてください」
最後に冗談を交えながら自己紹介を済ませると拍手が送られた。越智に指定された席に向かって歩くと隣の席の少年と目が合う。
「やぁ、隣の席はキミだね」
「黒崎一護。よろしくな」
「(黒崎…?)」
名前に違和感を覚え、彼の顔をじっと見る。オレンジ頭の少年も見つめられ、不思議そうな顔を浮かべていた。
「もしかして…一心さんの…」
その少年の顔は
昔、“死神として生きる事を断念した”
あの人の面影に良く似ていた
「(あぁ、やっと…)」
小さく笑い、一護の手をガシッと掴む。
「──やっと会えた!」
「!?」
「そうかそうか!キミが黒崎一護くん!」
周囲の目を気にすることなく、嬉しげに一護との再会を喜ぶ。突然手を握られた挙句、謎のテンションで一人盛り上がっている梨央を見て驚いたのか、一護は唖然としていた。
「道理で父親の面影があると思ったよ!キミと同じ学校に通えるなんて嬉しいなぁ!」
「手!いつまで握ってんだ!」
「ねぇねぇ!いっちーって呼んでもいい?私のことは気軽に名前で呼んでよ!」
「だから手離……」
「これから仲良くしようね!」
「……おう。」
何を言っても無駄だと理解したのか、手を振り払うことをやめた。一護はチラリと梨央を見上げる。
「(…つーか、よく見るとめっちゃ美人じゃねーか。)」
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