トモダチ ト ナカナオリ
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メニュー表を閉じて店員にニコリと微笑む。店員は顔を引攣らせたまま笑い返し、慌てて厨房の奥へと姿を消す。
すると厨房の方から“全部!?”という非常に驚いた声が聞こえたのは気のせいではないだろう。
「あんた本気…?」
「何がですか?」
「デザートよ。全部食べられるの?」
「だから頼んだんです」
「でも結構な種類だけど…」
「だって半額キャンペーンだし」
「お前の胃袋はブラックホールか」
「別腹って言ってほしいな」
「あのね…梨央ちゃん…」
「ん?」
「聞いてもいいかな…?」
「答えられる質問であれば」
「その…桃香ちゃんって、今はどうしてる…?」
「!」
「あ、別に心配してるんじゃないよ!?ただ…気になっただけで…」
「……………」
「答えづらければ無理にとは…!」
「自殺したよ」
その返答に四人は驚いた顔をした。
「自殺?」
「兄妹揃ってね」
「そうだったんだ…」
「桃ちゃんが気に病む事じゃないよ。そこが彼女の“終着地点”だったんだ」
本当は殺害されたのだが、混乱を防ぐ為に自殺という名目で公にする事に決めていた。ただ唯一、気を抜けないのは、四十六室が『他殺』だと気付いた時。そうなれば真っ先に疑われるのは梨央だ。そして彼らは、どんな理由であれ、再び彼女から光を奪うつもりでいる。
「(二度とご免だ。)」
また仲間と離れ離れになるのは。彼らに辛い思いをさせるのは。二度としてはならない。だからこそ四十六室の目に触れる為、あの二人は『自殺』だと思い込ませなければならない。
「(まぁ早々『他殺』だと疑う奴はいないだろうが…)」
「なぁ仁科」
「何でしょう?日番谷隊長」
だから油断していたのだ。
「冴島は本当に自殺だったのか?」
突然の発言に、息を呑む。動揺を悟らせない為に無理やり表情を保ち、日番谷を見る。
「(っとにこの人…鋭い。)」
その碧緑色の瞳は 真実を見抜く力がある
きっと彼は気付いている
それでも───……
「ええ、自殺ですよ」
「そうか…。悪かったな、変なこと聞いて」
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