暴かれた真実と罪の代償
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桃香を救出するべく、鍛錬場の外で待機している桃香の兄。
その背後に、音もなく忍び寄る影────。
「冴島悠人様ですね?」
「っ!?」
「ああ、驚かせてしまい申し訳ありません」
突然聞こえた声に驚いた悠人が振り返ると視線の先に一人の青年が穏やかな笑みを浮かべて立っていた。
彼は悠人を驚かせてしまったことに反省して頭を下げる。
「(なんだコイツ…全然気配がしなかった…)」
外見は20代後半に見られてもおかしくない容姿をしている。制服を着て学校に忍び込んでも違和感なく授業を受けてそうな印象だ。
「!」
悠人は青年が丸腰なことに気付く。
「実はある方に頼まれて貴方を捕縛しに参りました」
「(死神じゃねえのか…。じゃあコイツは…)」
「手荒くしたくないのでどうか大人しく従って頂けると助かります」
「断る」
「断られるもの…困るんですが…」
青年は穏やかな笑みを浮かべたまま苦笑する。
「ああ、伝え忘れるところでした」
「?」
「貴方の妹君も同じ逝き先なのでご安心ください」
「!?」
中の現状を把握してない悠人にとって今の言葉を聞き流すことはできなかった。
「今…なんて言った?」
「はい?」
「桃香が…どこかに連れて行かれんのか?」
「ええ、ですから貴方も同じ…」
「桃香をどこに連れてく気だ!?」
悠人は手に握っていた剣を構えた。
「そんな物騒な物は下ろし…」
「うるせえ!!桃香をどうするつもりだって聞いてんだよ!!」
「もちろん、罰を受けて頂きます」
「罰……?」
「過去に妹君が犯した罪を償って頂く為に監獄に収監されます。当然、妹の罪をなかったことにした貴方もです」
「!!」
「貴方も連れて行かないと私がその方に叱られるので素直に従って頂きたいのですが」
「断るっつってんだろうが」
「…聞き入れてくれませんか。
なら…手段は選びません」
「何をするつもりだ」
「そんなに身構えなくても大丈夫ですよ。貴方を第零監獄に連れて行けば私の役目は終わりです。冴島悠人様…申し訳ありませんが貴方にも罪を犯した代償を払って頂きます」
「っ────!!?」
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