暴かれた真実と罪の代償
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「な、何言ってるの…?桃香、これが本当の自分だよ?猫被ってるって何…?」
最初こそ驚いた梨央だが、口許を緩めてニヤリと笑った。
「(朽木隊長に何か言われて覚悟を決めたな。そうか…彼も彼女の世界から抜け出せたか。)」
「俺は今までずっとお前を守ってきた。お前を傷付ける全てのものから、お前を守ってきた。けど…今は守るべきなのか、迷ってる」
「!?」
「お前が俺達をどんな眼で見てんのかは知らねえ。少なくとも同じ戦士として見てくれてるんだと思いたい。けど…見ちまったんだ」
「……………」
「お前の表情が怒りや憎しみで激しく歪む瞬間を。そして…殺気の込もった強い眼を。そんなお前を見ちまったら…俺達が今まで信じてきたお前は一体何だったんだ?」
「……………」
「なぁ、答えてくれ。」
桃香は身体の力が抜けたように項垂れている。
「(やってくれたわね、この女…。一番扱い易い駒を…唆しやがった。)」
ギリッと唇を噛みしめる。
「恋次君は…その子を信じるんだね」
「………………」
「桃香のこと、もう守ってくれないんだね」
「桃香……」
「…ふふ…くくくくっ…」
「も、桃香ちゃん…?」
「あははははは!!!」
急に大声で笑い出した桃香に隊士達はビクッと身体を跳ねさせる。お腹を押さえて爆笑する桃香はふと怖いほど無表情に切り替わった。
「これだから口約束なんて信用できないのよ」
桃香の正体を知らない者達は言葉を失い、唖然とした顔で桃香を見ている。
「ほーんと…無能な家畜共ねっっ!!」
立ち上がった桃香は腕を交差させるように組み、苛立ちの含む声で叫ぶ。
「アンタ達がアタシを守るって言ったんでしょ。その汚い声で、アタシを守るって。だったら最後まで守りなさいよ!!」
「それが本当のお前か…」
「今更幻滅?ハッ、残念だったわね。これがアタシよ。冴島桃香よ。アンタ達のような石ころ程度の価値しか無い奴が簡単に声を掛けて良い程、アタシは安くないのよ」
そして桃香は恋次を見て笑う。
「捨て駒の中でアンタが一番扱い易かったわ。だから大事にしてたのよ?それなのに…アタシを裏切るような真似して絶対に許さないわ」
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