暴かれた真実と罪の代償
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「恋次君…?」
“どうして助けてくれないの?”
「ねぇ…恋次君!」
“何でそんな眼でアタシを見るの?”
「桃香のこと、助けてよ…!!」
“まさか…そいつの言葉を信じるの?”
いつもなら真っ先に助けてくれる恋次だが、今は訝しげな眼差しを向けたまま、桃香を見つめている。
「どうして…?こんなに助けてって…頼んでるのに…どうして何もしてくれないの!?」
「……………」
恋次は混乱する頭で考えていた。
「(桃香が助けを求めてる。なのに…何で俺は助けない?俺は今、どんな顔で桃香を見てる?)」
「(こいつ…まさかアタシを助けない気?アンタ達の守るべき“桃香”が助けてって叫んでるのよ!?だったら早く助けなさいよ──!!)」
「(守ってやらねえと…。傍に駆け寄って“大丈夫だからもう泣くな”って…慰めてやんねえと…。でも…身体が言うこと利かねぇんだ。)」
“助けたいのにそうしないのはきっと…”
「(あの時のあいつを見ちまったからだ。)」
いつも優しい顔で笑う桃香の本当の顔。まるで悪魔のような醜い顔。それは昔噺に出てきた少女とよく似ていた。
「(どうすりゃいい。あの女の言ったことは真実なのか?嘘つきは桃香なのか?)」
ぐるぐる回る思考をフル回転させる。
「(くそっ…!)」
「恋次。」
「!隊長……」
「少しでも疑惑が残っているのなら、冴島を問い質すべきだ。兄は完全な悪には染まってはおらぬ。まだ、此方側に戻って来れる」
「……………」
「真実を知りたければ、追求しろ。それで解る。本当の悪が誰なのかを──。」
白哉の言葉で決心がついたのか、恋次はゆっくりと歩を進め、桃香の側までやって来た。
「恋次君…!」
自分を助けに来てくれたと思い、嬉しそうに喜ぶ桃香。だが恋次は覚悟を決めた表情で、真っ直ぐに桃香を見た。
「桃香を助けてくれるん…」
「桃香、正直に答えてくれ。」
「!」
「お前の“それ”…猫被ってるだろ?」
恋次の言葉に桃香は驚き、目を見張る。
「え…?」
突然の発言に、桃香は言葉を失う。
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