暴かれた真実と罪の代償
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『アンタもアタシに構ってないでとっとと家に帰って死んだ妹の遺品整理でもしなさいよ』
女性は少女を憎らしげに睨む。
『ああでも…死んだ奴の持ち物を触るなんて気持ち悪いわね』
『っ………!』
『あはは!いいわよその顔!アタシを殺したいって顔してる。でも残念ね。お兄様がいる限り誰もアタシを殺すことはできない。アタシの犯した罪でさえ誰も罰することはできない!!あはは!!なんて愉快なのかしら!!』
『(殺す。殺す殺す…殺したい!!)』
『目障りだからもう二度とアタシの前に現れないで。あの女を思い出して腹が立つ。勝手に死んだくせに…アタシを巻き込むじゃないわよ。これだから使えない玩具は嫌なのよね~』
深い溜息を吐き捨て、軽快な足取りで少女はその場から立ち去った。
『(このまま逃がすの?せっかく妹を死に追いやった女がいるって言うのに!?私はあの子の姉として何も出来ないの…!?)』
彼女は歯を噛み締め、悔しそうに顔をしかめる。その目には涙が浮かび、少女に対しての怒りが表れていた。
『(けど…何の力も無い私じゃとても太刀打ちできない…。あの女の背後にはあの男がいる。もし楯突いたら…今度は私も…)』
ギュッと握った拳に力を込める。
『(っ、悔しい!!悔しくて何も出来ない自分に腹が立つ!!私のたった一人の妹を殺したあの女の全てが憎くて堪らない───!!!)』
それでも彼女は堪えるしかなかった。
“自分の代わりに誰かがあの女の罪を裁いてくれる”
『ごめんね…守ってあげられなくて…』
その切なげに発せられた言葉は
澄み渡る青空へと消えていく。
『今はまだ貴女を救えないけど…あの女が罰を受ける日はきっと来る。今までしてきた全ての罪が公になり、あの女の化けの皮が剥がれる日が必ず来るわ』
悲しみに暮れる彼女は
壊れたサファイアのネックレスを
両手でギュッと握りしめる。
『だからお願いよ…誰かあの女に…裁きの鉄槌を。誰でもいい…妹を死に追いやったあの女を…私の代わりに地獄に落として…!!』
大事な妹を悪魔に殺された姉。
彼女は願う。
人の命を簡単に奪い
罪の意識さえ無い
最低で卑怯な女に
罰が下る日が来ることを───。
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