暴かれた真実と罪の代償
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全員の視線が少女に注目する。
胸元まである緑の髪
海を映したような青い眼
隊士達は少女から目を離せなかった。自信に満ち溢れた笑みを湛え、どこか儚げな雰囲気を纏っている梨央に完璧に魅了されている。
「すげえ可愛くね!?」
「あんな子うちにいたか!?」
「やべー!ときめいちゃったよ!」
「好きになりそうー!」
「誰だよあの子!」
「ん?でもあの羽織…」
彼女の正体を知らない者は歓喜した。だが梨央の着ている羽織に見覚えがある隊士もいるようだ。
「そんなに褒めてもらえるなんて光栄だな」
にこりと笑えば、隊士達はドキッとする。
「だが…女の子に暴力は良くないんじゃないか?」
「はぁ?暴力?」
「何言ってんだよ?」
「意味が分からないか。キミ達は容赦のない言葉で私を罵倒したじゃないか」
「オレ達があんたに暴力を?」
「罵倒って…女にそんな酷いこと言うわけねえだろ」
「何かの間違いだと思うぜ」
「あんたに暴力を加えた覚えはねえよ」
「それに会うのは今日が初めてだしな」
「なるほど…。私に嫌がらせをして暴行した覚えはないと…」
「当たり前だろ」
「あんたの記憶違いだぜ」
「いいや、記憶違いじゃない」
「は?」
「私の記憶にはちゃんと残っている。あの使われていない倉庫でキミ達が彼にしたこと」
「「!?」」
隊士達はギクリと肩を跳ねつかせる。
「キミ達は彼を殴り、蹴り、骨が折れるまで痛めつけた」
「何でそのことを…!?」
「簡単だよ。彼…いや…“彼女”が全て覚えている。その身に起きた全ての出来事を」
「は?彼女?」
困惑する隊士達に梨央は持っていた眼鏡を掛けた。
「お、お前は!?」
「神崎!?」
鍛錬場が騒めき出す。
「やっと気付いてくれた」
ニコッと笑って眼鏡を外す。
「ど…どういうことだよ…」
「お前…男装して…たのか?」
見る見る隊士達の顔が青ざめていく。
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