暴かれた真実と罪の代償
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「それ…何…?」
「このまま疑われるのは嫌ですからね。だから…皆さんの言う通り用意しましたよ」
「な、何をだよ?」
やけに自信満々な態度の螢に隊士達は狼狽える。
「何って、決定的な証拠です」
「!?」
ニコリと笑めば、桃香の顔が驚きに変わる。
「面白いものが撮れたんですよ」
蒼生は螢から受け取った小型映像装置を床に置き電源を入れる。
すると巨大なスクリーンが出現した。
「さて…覚悟はいいですか?」
「……………」
「今から流れる映像が全てです。
──────では…ご覧あれ…」
スクリーンに映し出されたのは、二人の若き男女。女は真紅のドレスを纏い、男は死覇装を着ている。
「や…やめて…」
震える声でスクリーンに映し出される映像を見る桃香の表情は青ざめている。
そこには可憐で優しい少女を演じてきた女が屈辱の余り、自身の本性を曝け出した瞬間が映し出されていた。
「やめてよ…お願いだから…っ」
そして螢に小刀を握らせ、自分から刺されに行く瞬間もバッチリ映っている。
か弱き少女を演じてきた女の仮面が…外れた瞬間だった───。
「あぁ…終わりましたね」
数分間の映像を見終えて、装置を片付ける。鍛錬場には最初から人がいなかったような静けさに包まれている。
真実を知って言葉を失う者
桃香の正体を知って唖然とする者
その中でも、この世の終わりのような表情で固まっている桃香がいた。
「(その顔だ…)」
私はその顔が見たかった
ニヤける口許を必死に抑える。
「ご覧になった感想は如何です?」
「……………」
「ショックで言葉も出ませんか?」
「そんなもの…いつの間に…」
動揺している桃香を余所に螢は作り笑いを見せる。
「念には念をって言葉知ってます?僕、用心深いんですよ。ですから…今の映像を音声付きで録音しておきました」
「!?」
「実に良く綺麗に撮れてるでしょう?」
「…ふざけないで」
「ふざけてませんよ」
「これは何の嫌がらせ?」
「嫌がらせなんてとんでもない。これは…貴女自身が招いた結果です」
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