仕組まれた罠
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「っなんなのアンタ!」
「おや。冴島四席は随分と気が短いんですね。“この程度”の挑発に乗せられるとは」
「っ………」
桃香は怖い顔をし、ギリッと歯を噛んだ。
「それにもし恋人を選ぶなら貴女ではなくて他の方がいいです」
「ハッ!このアタシより可愛い奴なんているはずないじゃない」
「僕は貴女と違って外見で判断はしませんよ」
「いちいち勘に障る奴ね…っ」
「(あぁいけない。また悪い癖が出る。)」
面白さに目の奥がニヤついてしまう。
「それで…まだ僕に何か用ですか?」
桃香は悔しそうに顔を歪めた。
「許さない…絶対に許さないわよ」
キッと恨めしく螢を睨みつける。
「こんな屈辱は生まれて初めてだわ。アタシの告白を断った挙句にアタシをゴミ虫扱いした」
胸辺りの死覇装を掴んだ桃香の手は怒りで震えていた。そんな桃香を見てニヤケそうになる口許を引き締めて必死に抑える。
「アタシに恥を欠かせた責任は取ってもらうわよ」
そして何かを企んでいるかのように笑い、桃香は自分が着てる真紅のドレスの裾を持ち上げる。
「素直にアタシの操り人形になっていれば平和な日常を過ごせたのにね?」
ふふっと笑いを漏らし、桃香はドレスの裾を思いきり左右に引き裂いた。ビリビリッと布の破ける音がしてドレスはボロボロになる。
「急にヒステリックですか?」
綺麗に巻かれた髪型もぐしゃぐしゃに掻き乱し、最後に自分の爪で頬や腕を引っ掻いた。その姿はまるで強姦にでもあったように見える。
「正直ドン引きなんですが」
「ふふ…いつまで平然としていられるかしら?」
「?」
「アンタに地獄を味合わせてやる」
その笑みに違和感を覚える。
「最高の舞台の幕開けよ!」
「!!」
叫んだかと思えば、桃香は螢に詰め寄り、ガッと手を握る。
「!?」
驚いて咄嗟に身を引こうとするが…。
「アタシに逆らうとどうなるのか…その身を以って思い知りなさい」
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