零番隊vs護廷十三隊
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「最終試合を始める。六番隊副隊長・阿散井恋次、零番隊隊長・神崎螢。両者前へ」
中央で二人は互いを見合う。
「何で俺を指名した?」
「理由はありません。ただあなたと一戦交えたいだけです」
「勝ったら桃香に謝罪しろ」
「もちろん。約束しましたからね。ただし…あなたが僕に勝てたら…の話ですが」
「ほざけ。まるでてめえが勝つみてえな言い方しやがって」
「勝負は最後まで分かりません。でも…全力でかかって来てくださいね。僕、夢中になり過ぎちゃうと…愉しんじゃうので」
「つくづくイカれた野郎だな」
恋次は笑みを張り付ける螢に嫌悪感さえ覚える。
「僕が憎いですか?」
「あぁ、殺したいほどな」
「では殺すつもりで来てください」
「その言葉…後悔すんなよ」
ニコリと笑む螢と怒りで顔をしかめる恋次。二人の勝負が、始まる…。
「始め!!」
「吠えろ『蛇尾丸』!!」
能力解放と共に刀身にいくつもの節を持ち、伸びて蛇のようにしなる蛇腹剣のような形状に変化した。
「最初から始解しますか」
「卑怯だとでも言いたいのか?」
「とんでもない」
螢は目を瞑り、軽くかぶりを振る。
「あなたの斬魄刀は直接攻撃系ですね。伸縮自在であるため直接的な遠距離攻撃も可能」
「よく知ってんな」
「皆さんのデータは既に把握済みなので。個々の持つ斬魄刀の能力も頭に入っています」
“ただ…”と心の中で疑問を抱く。
「(あれが…蛇尾丸?)」
表情を消し、蛇尾丸を見上げる。
「(おかしい…。何故“中途半端な姿”をしている?…まさかとは思うが彼は…)」
「ならこいつの能力も知ってるってことかよ」
「護廷で働かせて頂く前に皆さんのデータが記載された書類を拝見しました。斬魄刀も含めて。なので蛇尾丸の能力は知ってます」
淡々と喋る螢の態度に恋次は苛立ちを募らせ、舌打ちをした。
「ですがその姿が本来の蛇尾丸なら、やはりおかしいです」
「!何だと…?」
「こういう言い方は失礼ですが…あなたは本当に蛇尾丸から主人だと認められていますか?」
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