特別隊首会
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「(隊長は…知ってたのか?)」
隣に立つ白哉をチラッと横目で盗み見れば、驚きもせず、喜んだりもせず、感情の読めない顔で目を瞑り、平静と振舞っている。
「(ああそうかよ…隊長も“知ってた”のかよ…)」
自分の憎き相手の正体に。恋次は隊長と知っていながらも、白哉に対して怒りを募らせる。
「!」
遠くの方にいる桃香の姿が視界に映る。男達の中に混ざり込んでいる桃香は顔を俯かせ、拳を震わせている。
「(怖いんだな…。)」
すぐにでも駆け寄って大丈夫だからと言って彼女の震える身体を抱きしめて安心させてやりたい。自分の手で。だが今はそれが出来ず、恋次は辛そうに顔をしかめた。
「(早く…あいつの呪縛から桃香を解放してやらねえと…。いつまでも桃香はあいつの悪夢を見続ける…)」
伏せた目を上げ、桃香を見た…。
「!?」
次の瞬間、恋次は目を疑う光景を目撃する。少しだけ俯かせていた顔を上げた桃香の表情が…怒りで激しく歪んでいた。
自分達が知っている“か弱くて”、“可憐で”、“守ってあげたくなる”、そんな桃香の面影ははどこにも無かった。
「(もも、か…?)」
恋次は言葉を失う。開いた口が塞がらず、ただ驚いた顔で桃香を見つめる。
桃香の眼は怒りと憎しみ、怨望や恨み、それ以外にも様々な感情が入り混じっている。
その桃香の睨む視線の先には仲間と話す螢がいた。
「(神崎…?)」
恋次は再び桃香に顔を向けると、男達の陰に隠れてしまって、先程の表情を窺うことは出来なかった。
「(幻覚か…?桃香があんな…)」
まるで別人を思わせるような変わりように、恋次は自分が見たものに戸惑いを感じていたのだった。
「(アンタが隊長なんて…冗談じゃないわ。)」
アタシより立場が高いなんて
絶対に許さない────!!
「てめえが…隊長だと?」
「そうです」
「ふざけんな!!何が隊長だ!!」
「何か問題でも?」
「問題ありまくりだ!!」
「俺達は認めねーぞ!!」
「認めるも何もずっと前から僕は零番隊の隊長です」
「お前みたいな弱い霊圧の持ち主が隊長なわけがねーだろ!!」
「どんな手使いやがった!!」
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