特別隊首会
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「(あーあ…霙知ーらない。)」
隣から伝わってくる怒りのオーラ。詩調は冷たさを感じさせる表情で、隊士達を鋭く睨みつけた。
「喧しいのよ下衆共。あんた達の声はあたしの耳を腐らせる。気安く呼ばないで。馬鹿面を揃えて吠えることしか出来ないクズが。それ以上あたしに話しかけたら…殺してやる」
最上級の罵倒だ。辛辣すぎる言葉が鋭いナイフに変わり、隊士達の心を容赦なく抉る。
「顔を見るだけで虫酸が走るわ」
ニコリともせず、本当に人を殺しそうな眼に隊士達はサッと顔を青ざめさせた。
「あはは〜放心してる〜♪」
「同じ空気を吸うだけでも気持ち悪い」
「みーんな粗大ゴミ行きだねぇ」
「いっそのこと本当に殺してやろうかしら」
「ぐちゃぐちゃに丸めてポイだね!」
笑顔で恐ろしいことを吐く霙と蔑みの眼で隊士達を睨む詩調。
「続いて四席!」
山本が合図しても現れない。
「四席、おらぬのか?」
軽く杖を打ち付ける。
「ここにいるっスよ」
「きゃっ!」
いつの間に移動したのか、琉生は小さく悲鳴を上げた女の横に立っていた。
「御影!?」
「お前何でここに!?」
隊士達がどよめき出す。
「まさか…お前が四席!?」
「嘘だろ!?こんなチャラくて軽薄そうな奴が!?」
「女癖の悪いお前が最強な訳ねーだろ!」
「マジで失礼っスね。女の子が好きで何かアンタ達に迷惑かけてる?」
「開き直りやがった…」
興味なさげに男達から顔を背けると、にこやかに笑んだ顔を女隊士に向ける。
「君みたいな可愛い子、オレのタイプ♪」
「本当!?」
「やー好きになっちゃいそうっスわ」
手を取りギュッと握る。女隊士は既に琉生にメロメロだ。それを遠くから見ていた詩調は“女たらしの天才(悪い意味で)”などと呟いた。
「この後、お茶しに行こうよ」
「ぜ、ぜひ…!」
「ついでにオレ…人肌がないと眠れなくて…君に慰めてほしいな」
「は、はい…っ❤︎」
「ん。素直な子は好きっスよ」
「御影君❤︎///」
完全に琉生の虜にハマっていた。
「ゴホン!」
山本はわざと咳払いをする。
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