特別隊首会
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「あーおいくん!」
伏せていた目を螢に向ける。
「大丈夫!私がいるよ!」
「!」
「だから笑って!」
にこーっと笑う螢の無邪気さに蒼生もつられて眉を下げ、切なげに笑う。
「おそろい」
「アホ面」
「むー!ひどい!」
「お前より先に死ぬかよ」
「うん…死なないで」
「頼むから…いなくならないでくれ」
「……………」
「お前が死んだら俺も死ぬぞ?」
どこか辛そうに笑う蒼生は手を伸ばし、螢の頭に手を置く。
「死なせない。キミは私が死なせない」
「あぁ……」
蒼生は手を退かす。
「(だからキミは何も知らなくていい。)」
そっと胸にしまい込み、微笑んでみせる。
「ここからが本番だ」
「そうだね」
「戦う準備は出来てるか」
「最初から出来てる」
「お前は俺の自慢だ。何も心配するな。俺がついてる。だからお前らしく頑張れ。」
「うん。頑張る。」
二人は笑い合う。
「もし頑張れない時は俺を見ろ」
「わかった」
「俺が背中を押してやるから」
「ありがとう」
「俺がそばにいる」
「うん…」
肩を並べる二人の手が、ゆっくりと互いの手に伸びる。
「「…………」」
どちらともなく伸びたその手は、互いの指を絡め、繋ぎとめられた。
「良い仲間に恵まれたね」
「個性強めだけどな」
「色んなタイプがいて面白いじゃないか」
「面白いか?」
「彼らの出会いに感謝しなくちゃね」
「これも…運命だったのかもな」
「運命……」
二人は楽しそうに話している四人を見つめる。
「そろそろ始まる頃か」
蒼生は壁に掛けられた時計を見た。
「あいつら呼んでくる」
繋がれた手がスルリと解ける。歩いて行く蒼生の後ろ姿を悲しげに見つめた。
「本当に頼もしい…自慢のお兄ちゃん。私の…世界で一番、大切な人…」
同じ顔 同じ瞳
全てが瓜二つ
ただ違うのは…
「キミの抱えるものと私の抱えるものが違うということ…」
蒼生を見つめたまま、悲しそうに笑んだ。
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