太陽の木漏れ日
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翌日、仕事の合間に霙の様子を見に行こうと四番隊に向かって歩いていた時だった。
「おい神崎!!」
待ち伏せされていたのか、桃香の取り巻き達が道を塞いでいた。そして何故か取り巻き達の顔が怒りに満ちている。
「…何ですか」
「てめぇよくもやってくれたな!?」
「はい?」
「とぼけんなよ!!てめえがやったんだろ!?」
「ですから一体なんの話です?」
「昨日、十番隊の隊士達が酷い暴行を受けた挙句に刺されて四番隊に運ばれたんだよ!!」
「!」
「お前がやったんだろ!?そうなんだろ!?」
「知りません」
「嘘つくんじゃねえよ!」
「本当に知りませんよ」
「桃香ちゃんの次は復讐か!?」
「はぁ…?」
「桃香ちゃんの傍にいる奴が許せなくてお前があいつらを襲って刺したんだろ!?」
「何故僕だと決めつけるんですか」
「テメェしかいねえだろ。小刀で刺して殺そうとしたんだろうよ」
「……………」
「何か言えよ。図星だから黙ってんのか?」
「(いつもながら“雑音”が煩わしいな…)」
「倉庫の中で隊士達が何者かに暴行され、何かで身体を貫かれた痕跡があった」
「発見が遅れていたら死んでたんだぞ」
「だから?」
「土下座して謝れよ」
螢はうんざりした。
「意味が分かりません」
「しらばっくれんな!」
「鬼灯の件もお前がやったくせに!」
「彼女も僕じゃありませんよ」
「強姦魔の言うことなんか信じられるか!」
「お前どこまで最低なんだよ!」
「あいつらを殺す気か!?」
何を言っても無駄だと判断した螢は踵を返し、そこから立ち去ろうとした。
「待てよ!!」
「逃げんじゃねえ!!」
後ろから乱暴に肩を掴まれた螢は、その手を掴み、背負い投げた。
ドシンッ!
「痛え!」
「いきなり何すんだテメェ!」
「先に手を出したのはそちらですよ」
「この野郎…ッ!!」
拳を振り上げたまま、男は螢を殴ろうとする。
「何してるんですか?」
第三者の声に男の拳がピタッと制止した。
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