太陽の木漏れ日
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「…仕方ないなー」
「粗大ゴミに出すのはまた今度ね」
「抹殺…。」
「しょぼんってしてもダメっス!雅クンが言うんだからオレで遊ぶのはもう終わりっスよ!」
「お前が粗大ゴミかどうかは別として…」
「蒼生クンはオレの心配とかないんスか!?」
「うるせえ黙れ。海の底に沈めるぞ」
「みんなオレへの扱いがひでぇ…」
がっくりと肩を落とす。
「対策は?」
「改めて考え直す。だからこの件は私に預けてくれ。少しお灸を据えてやらなきゃな」
梨央の瞳には静かな怒りが垣間見える。
「キミはしばらく四番隊で身体を休めろ。卯ノ花隊長の許可は取ってある」
「リョーカイ!」
「その襲った人って十番隊の隊士?」
「うん。顔は覚えてる。霙を襲ったのは十番隊の人達だよ。やたら冴島さんの名前を呼んでウザかったもん」
「そっか」
雅の質問に霙は確信するように頷いた。
するとリキュールが梨央の足の裾を引っ張る。視線を向けると何か言いたげに梨央を見上げていた。
「リキュールも泊まる?」
抱き上げて言えば、リキュールは嬉しそうな空気を纏わせる。
「霙の護衛は任せたよ」
ベッドに降ろすと、リキュールはビシッと敬礼ポーズをした。
「さて…そろそろ仕事に戻ろうか」
「ねぇ梨央ちゃん…もう少しの辛抱なんだよね?」
「!」
「霙達の帰る場所…守ってくれるんだよね?そしたら…みんなでまた一緒にいられるんだよね?」
不安そうに言う霙に、梨央は笑う。
「もちろん。少し時間は掛かるかも知れないけど…キミ達の帰る場所は必ず守る」
「うん!」
「じゃあ安静にしてるんだよ」
「また様子を見に来るわね」
「しっかり休むんスよ」
みんなが病室を出て行くと、そこには静けさだけが残った。霙は窓の外を見る。
「…よかった。霙の声、今度は届いた…。みんな…気付いてくれた…」
霙は嬉しそうに笑み、涙を浮かべる。
「(優しかったな…)」
光に包まれた女性。顔は見えなかったが、霙にはそれが誰なのか知っていた。
「傍にいてくれてありがとう」
霙は柔らかく笑った。
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