太陽の木漏れ日
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【四番隊舎】
「…そんなことがあったんスか」
「マジでやり方が汚ねえな」
「鬼灯さん、怪我の具合はどう?」
「しぃちゃんの治療のおかげで異常なし!」
「……………」
「もぉーそんな顔しないでよみっくん」
「ごめん。痛かったんだろうなって…」
「霙、優しいみっくん好きだよ。心配してくれてありがと!」
ニコッと笑う霙に、雅は眉を下げ、ぎこちない笑みを口許に浮かべた。
「あのクズ共…。霙を痛めつけた奴らを殺してこの世から葬り去りたいわ」
「おい…」
「冗談よ。そんなことするわけないでしょ。というか…あんなゴミ、殺す価値もないわ」
咎めるような蒼生の声に、詩調は静かに怒りを募らせ、拳をギュッと握り締める。
「でもグシャグシャに丸めて粗大ゴミに出したい気持ちは本当よ?だって…仲間を傷つけられて平気なわけないでしょ?」
「うっわ…ドS発言…」
歪んだ笑みと共に吐き出された言葉を聞いた琉生が思わず本音を口にしてしまう。
「……………」
「(やばっ…口が勝手に…!)」
ギロッと力強い隻眼で睨みつけられ、琉生はそろー…と視線を横に逸らす。
「…御影も粗大ゴミ行きでいいかしら?」
「え、」
「じゃあ袋に詰め込まなきゃ!」
「ちょ……」
「手っ取り早く抹殺した方が早くないか?」
「それ完全にオレの死亡グラフの話っスよね!?まじでヤメテ!!現実になりそう…!!」
怯えた琉生は咄嗟に雅の背後に隠れる。
「み、雅クン…うちの女性陣が怖いっス。このままだとオレ…本気で殺られるっス…!」
「話がズレてるよ。ほら、琉生君も隠れてないで出てきて」
涙目の琉生は仕方なく雅の後ろから離れる。だが三人の悪戯心は消えず、ギラリとそれぞれが瞳の色を輝かせ、琉生を見ている。
「ヒッ!?」
まさに猛獣の群れに放り込まれた子犬。ビクリと身体を跳ねさせた琉生は声が上擦る。
「三人共、琉生君が怯えてるから。
彼を捕食するのはやめてあげて」
「雅クン…!」
助け舟を出してくれた雅に琉生は感謝する。
「(知ってるんスよ。雅クンに言われたら三人が何も出来ないことくらいお見通しっス…!)」
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