市丸ギンという男は
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
「悪趣味め…」
「今の状況を楽しんどる君の方が悪趣味ちゃうん?」
「何だと…」
「それが君の悪い癖やね」
「(知ったような口を…)」
「それよか、君みたいな得体の知れん子に喧嘩売るなんてあの子度胸あるなァ。下手したらホンマに殺されてたかも分からん云うのに…」
「どういう意味だ」
「そのままの意味やよ?君は時々こっちが驚くくらいに人格がコロッと変わる瞬間があるんや。自分でも気付いとる?」
「……………」
螢は眉を顰め、市丸を睨みつける。
「キミが嫌いだ」
「ボクかて君が嫌いや」
二人の周囲に漂らない空気が流れる。
「ホンマに…」
クスッと笑みを零した市丸は螢を見て言った。
「見てて飽きないなァ───梨央ちゃん」
名前を呼ばれて嫌悪感が押し寄せる。
「キミに出会わなければ良かったと今でも後悔してる」
「ボクは君に出会えて良かったと思うてるよ。こないに便利な玩具を見つけたんやから遊ばな可哀想やろ?」
「玩具呼ばわりされたくないが。…百年前、キミ達が彼らに何をしたのか…まさか忘れたわけじゃないだろう?」
「はて…何のことやら」
「とぼけても無駄だ。あの実験のせいで彼らは死神としての生きる術を失った。そして今ものうのうと生きてるキミ達を許さない」
「許さへんも何もボクは何もしてへんよ。“あれ”は全部君が計画して実行したんや」
「藍染も同じことを言っていた。ほんと…揃いも揃って腹立たしい連中だな」
「せやかて事実やろ?事実やから…君は罪を認めて百年の投獄を余儀なくされた」
「事実だと?ハッ…そうなるように仕向けた張本人がよく言うな」
「何が言いたいん?」
「“あれ”を大量に呼び寄せたのはキミだろう?」
「……………」
笑みを張り付けたまま市丸は黙っている。
「沈黙は肯定と受け取るぞ」
「もし…“あれ”を呼び寄せたのがボクなら…一体なんの為にそんなことしたって言うん?」
「足留めだよ」
「!」
「私を彼らの元に行かせない為の時間稼ぎだ。本当にやることが最低だな」
.