独りぼっちの少女
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「どういうわけか…目を疑う人物がそこに立ってるもんで…」
黄猿は表情こそ変えなかったが、内心は驚いていた。
「その昔、数々の奇術を生み出し、“悪名高き魔法使い”と異名付けられた少女がいた」
「……………」
「だが罪を侵した少女は…死んだハズ。わっしの見間違いかねェ…その娘、髪色は違えど、あの“悪名高き魔法使い”に瓜二つだ」
「……………」
「あの日、処刑されたはずの娘に──……」
黄猿の冷たい視線がティアナに突き刺さる。
「これは一体どういう事だろうねェ〜」
それに負けじとティアナも睨みつける。
「何故生きてる?」
「だから人違いだって言ってんだろ」
ティアナは舌打ちをして黄猿から視線を逸らす。
「レイリーさん、取り引きしやせんか?」
「取り引き…?」
「あんたの手配書を破棄して麦わらの一味を見逃す代わりに、その娘をわっしに渡して欲しいんですよォ〜」
「!」
「“本物”か“人違い”か…その娘を査問に掛けて、正体をハッキリさせねェと。もし…その娘が本当に人違いならすぐに解放しましょう。けど…“本物”なら…『海軍本部』は大混乱だ。」
レイリーは黄猿を見たまま笑う。
「その取り引きは出来んな」
黄猿は鋭い視線でレイリーを見つめる。
「キミ達もその目で見ただろう?あの日、“悪名高き魔法使い”が処刑されたのを。この子は魔法が得意なだけの至って普通の娘だ」
「正直わっしも驚いてるんですよ。仮にその娘が本当に人違いなら良い。でもねレイリーさん。流石にここまで似過ぎてると“本物”だと疑わざるを得ないんですよォ〜…」
ティアナはグッと扇子を握る手に力を込める。
「ウソップ、ブルック!!!ゾロを連れて逃げろ〜!!!」
その時、ルフィが大声で叫んだ。
「行くぞブルック!!!」
「ハイ!!!」
「全員!!逃げる事だけ考えろ!!!今の俺達じゃあこいつらには勝てねェ!!!」
一味はバラバラに走り出す。
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