独りぼっちの少女
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「僕ちんの前にいるなど死刑だえ!!」
カチャッ
「「!!」」
子供に向けていた銃を男の胸に標準を変える。
息を呑んで、男はカリュロスを睨みつけた。
「…何だえ?その目は?」
「……………」
「お前ら僕ちんに逆らうとどうなるか思い知らせてやるえ───!!」
パァン!!
「きゃあ!!」
一発の銃声が響いた。
その銃弾は男の心臓へと一直線に伸び、胸に当たる──かと思いきや、その銃弾は寸前で突然何かによって弾き飛ばされた。
「!」
男は瞑っていた目を開く。すると黒マントが靡いた。手には身の丈程の扇子が握られている。少女はこれで銃弾を弾いたのだ。
「間に合った」
カリュロスは驚いた顔を浮かべる。
弾かれた銃弾は幸いにも男の心臓に命中する事なく、男の足元のすぐ側に貫通していた。
「な…なんだお前は!?」
「どうもー正義の味方でっす☆」
きゃぴーんっと効果音がついた。
「正義の味方?ふ…ふざけるのも大概にするんだえ!!処刑を邪魔してどういうつもりかえ!?」
「別にふざけてないよ」
「あ…あんた…」
「やっほーお兄さん♪」
首だけを後ろに向け、二カッと笑う。
「天竜人には楯突くなとあれほど言っただろう!!何で助けた!?」
「勘違いしないで」
「!」
「別にお兄さんを助けたワケじゃない。私は美人な奥さんと可愛い娘さんを助けたの」
「だからって…!」
「だってお兄さんはこの子の父親なんでしょ?この先、父親が守らないでどうするの?」
「!」
「というか…罰を受けるのはそっちだと思うんだけど」
カリュロスを見れば、真っ赤な顔で怒りを露にしている。
「貴様ァ!!僕ちんに逆らうとどうなるか知ってるのかえ!?」
「さぁ…どうなるの?」
「ムキィィィ!!死んで償うに決まっている!!世界貴族を敵に回す事がどんなに恐ろしいものか、思い知らせて…」
「そんなに怒らなくても分かってるよ天竜人様ー。でもさ…」
ふと無表情になった少女は冷たい声で告げる。
「あんたに人を裁く権利はないよ」
「小娘ェェエエ工!!!!」
ブチ切れたカリュロスが銃を構え直す。
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