~第1幕 殺気の必要無い羽休めの私生活~
春陽:起きた。
寝室へ向かおうとした折葉の目の前には、アイマスクをし、立ちはだかる春陽の姿があった。
折葉:何だ、起きていたのか、驚かすな。
春陽:折葉、今日も可愛いな。愛している。
折葉が文句を言っている間に、春陽は折葉の腰に手を回し、ぎゅっと抱き締める。
折葉:不意打ちが好きだな、春陽くんは。朝食が出来たぞ。
そのまま、むっとした表情をしながらも、春陽の背中に手を回す。
春陽:すー…はー…
折葉:目が覚めたか…?
春陽:ああ、ギンギンだ。
折葉:そこまでは覚めなくていい。食べるぞ。
春陽に抱きつかれながらも、慣れた様子でリビングへ戻る折葉。
そんな折葉の匂いをくんくんと嗅いでいる春陽は、幸せそうだ。
折葉:ほら、着いた。ボクはカンガルーではないのだぞ。
春陽:よしよし。
折葉:う…
春陽に頭を撫でられ、満更でも無さそうな折葉は、席に座る。
春陽も、アイマスクを着けて向かい合う席に座る。
春陽:Zzz…
折葉:寝ながら朝食を済まそうとするな。
彼らは、二階建ての立派な一軒家に住んでいる。
2人の生活の殆どは、春陽の無限とも言える謎に包まれた資産によって賄われている。
春陽曰く、生きているだけで資金が湧いてくるらしい。
家具も上物を置いており、折葉が念入りに掃除している。
折葉:頂きます。
春陽:折葉を頂きます。
折葉:今はボクの作った朝食を頂いてくれ。
お洒落なリビングで、食事を行う2人。
折葉は何気なくテレビをつけ、ニュース番組を流す。
折葉:今日も平穏だ。良かった。
暫く視聴した後に、リモコンを操作し天気予報に切り替える。
春陽:折葉のルーティーン、俺は凄く好きだぞ。
うっとりとテレビではなく、折葉を眺めている春陽。
折葉:全く、やれやれ…
春陽:まあ、俺は天気予報なんて信じてないけど。と言うか折葉しか信じていない。
折葉:春陽くんは…まあ…そうだな…
春陽:折葉だって天気予報を信じて見てる訳じゃないだろ。
折葉:む。まあな、ボクが出掛ける時には、基本的に晴れているしな。
春陽:幸運、だもんな。折葉は。
折葉:まあな、不運が起きたとしても、次の幸運の為に用意された不運だしな。
春陽:でも、ギャンブルが得意な訳では無いだろ。
折葉:アレはそういうモノだからな。結局は技術だ。ご馳走様でした。
春陽:ご馳走様。折葉、今日の飯も美味かったぞ。
春陽は立ち上がり、折葉の頭を再度撫でる。
折葉:んむ。むむ。今日は春陽くんも休みだろ?片付けはボクがするからくつろいでいてくれ。
そう言われた春陽は少し微笑んで、今度は折葉の頬をすりすりと撫でる。
春陽:いや、もう目は冴えてるし、自分の分は俺がやる。
折葉:そ、そうか…
2人は、それぞれの食器を片付け、キッチンで洗った後に乾燥機に入れる。
折葉:さて、コレでいいな。今日はどこかに出掛けるか?
春陽:いや、いい。こっちおいで。折葉。
春陽はベッドから折葉を呼んでいる。
折葉:ん…?何だ。
春陽:…最近忙しそうだったからな。俺を注入してやる。
ベッドに近付いた折葉を捕らえ、中へ引きずり込む春陽。
折葉:むぐっ…!
春陽:捕縛完了。
折葉:強制休息という訳か。やれやれ、春陽くんはボクをよく見ているな。
春陽:Zzz…
折葉:もう寝たのか…?それでも力は緩めない…か。
暫く抗ってみるが、やがて、うとうとしてきた折葉は、ゆっくり目を閉じる。
折葉は、春陽の力とぬくもりに身を任せ、また、眠りについた。
――怠惰WIN。
寝室へ向かおうとした折葉の目の前には、アイマスクをし、立ちはだかる春陽の姿があった。
折葉:何だ、起きていたのか、驚かすな。
春陽:折葉、今日も可愛いな。愛している。
折葉が文句を言っている間に、春陽は折葉の腰に手を回し、ぎゅっと抱き締める。
折葉:不意打ちが好きだな、春陽くんは。朝食が出来たぞ。
そのまま、むっとした表情をしながらも、春陽の背中に手を回す。
春陽:すー…はー…
折葉:目が覚めたか…?
春陽:ああ、ギンギンだ。
折葉:そこまでは覚めなくていい。食べるぞ。
春陽に抱きつかれながらも、慣れた様子でリビングへ戻る折葉。
そんな折葉の匂いをくんくんと嗅いでいる春陽は、幸せそうだ。
折葉:ほら、着いた。ボクはカンガルーではないのだぞ。
春陽:よしよし。
折葉:う…
春陽に頭を撫でられ、満更でも無さそうな折葉は、席に座る。
春陽も、アイマスクを着けて向かい合う席に座る。
春陽:Zzz…
折葉:寝ながら朝食を済まそうとするな。
彼らは、二階建ての立派な一軒家に住んでいる。
2人の生活の殆どは、春陽の無限とも言える謎に包まれた資産によって賄われている。
春陽曰く、生きているだけで資金が湧いてくるらしい。
家具も上物を置いており、折葉が念入りに掃除している。
折葉:頂きます。
春陽:折葉を頂きます。
折葉:今はボクの作った朝食を頂いてくれ。
お洒落なリビングで、食事を行う2人。
折葉は何気なくテレビをつけ、ニュース番組を流す。
折葉:今日も平穏だ。良かった。
暫く視聴した後に、リモコンを操作し天気予報に切り替える。
春陽:折葉のルーティーン、俺は凄く好きだぞ。
うっとりとテレビではなく、折葉を眺めている春陽。
折葉:全く、やれやれ…
春陽:まあ、俺は天気予報なんて信じてないけど。と言うか折葉しか信じていない。
折葉:春陽くんは…まあ…そうだな…
春陽:折葉だって天気予報を信じて見てる訳じゃないだろ。
折葉:む。まあな、ボクが出掛ける時には、基本的に晴れているしな。
春陽:幸運、だもんな。折葉は。
折葉:まあな、不運が起きたとしても、次の幸運の為に用意された不運だしな。
春陽:でも、ギャンブルが得意な訳では無いだろ。
折葉:アレはそういうモノだからな。結局は技術だ。ご馳走様でした。
春陽:ご馳走様。折葉、今日の飯も美味かったぞ。
春陽は立ち上がり、折葉の頭を再度撫でる。
折葉:んむ。むむ。今日は春陽くんも休みだろ?片付けはボクがするからくつろいでいてくれ。
そう言われた春陽は少し微笑んで、今度は折葉の頬をすりすりと撫でる。
春陽:いや、もう目は冴えてるし、自分の分は俺がやる。
折葉:そ、そうか…
2人は、それぞれの食器を片付け、キッチンで洗った後に乾燥機に入れる。
折葉:さて、コレでいいな。今日はどこかに出掛けるか?
春陽:いや、いい。こっちおいで。折葉。
春陽はベッドから折葉を呼んでいる。
折葉:ん…?何だ。
春陽:…最近忙しそうだったからな。俺を注入してやる。
ベッドに近付いた折葉を捕らえ、中へ引きずり込む春陽。
折葉:むぐっ…!
春陽:捕縛完了。
折葉:強制休息という訳か。やれやれ、春陽くんはボクをよく見ているな。
春陽:Zzz…
折葉:もう寝たのか…?それでも力は緩めない…か。
暫く抗ってみるが、やがて、うとうとしてきた折葉は、ゆっくり目を閉じる。
折葉は、春陽の力とぬくもりに身を任せ、また、眠りについた。
――怠惰WIN。