~第2幕 秘密のモテ知識を伝授致します~
小日:私、そろそろ結婚を考える年齢なのですが、お相手が見つからず…
桜伽:失礼ですが、ご収入の方は…?
小日:えっ…結局お金なんですか…!?
桜伽:まあまあ、恥ずかしがらずに。手始めの質問ですから。
小日:そうですか?では。そうですね…平均より、まあまあ上の額を頂いていると思います。
桜伽:ご職業は…?おっと、そうですね。当てましょう。
小日:えっ!?さ、流石助手モードの空話さん…!
桜伽:いえ、当てるのは小生ではなく、零です。
小日:探偵さん直々に…!?
零:ふざけるな。
桜伽:えっ?当てられないのですか?あの零が?
零:チッ…
桜伽:…ふふ。さあ、思考してください。零。
零:そうだな。まず、いかにも高そうな古い時計を身に着けている事から、高収入。しかもかなり凝ったデザイン。オーダーメイドだ。
桜伽:ええ、そうですね。
小日:時計だけで色々わかってしまうのですか…!?
小日は腕時計をささっと隠す。
零:デザインから、本が連想される。古過ぎるくらいの腕時計に本。作家じゃないな。
小日:(ごくん…)
零:身なりが整い過ぎだ。つまり導き出される答えは一つ。アンタは本の出版社の人間だ。
桜伽:おお!どうです?小日さん?
小日:あ、当たっています…
桜伽:やはりズバ抜けた推理力ですね、零っ!
零:何でお前が1番嬉しそうなんだよ。
零:あくまで可能性が高いってだけの話だ。たまたま当たっていただけ。
桜伽:そうですね。小生でもわかるところだと、小日さんの時計はプレゼントされたモノかと。
小日:…っ!?そ、その通りです…!私の担当している作家さんが入賞した時の…!
桜伽:どうりでよく手入れされていらっしゃる。
小日:そういうところから、わかるモノなんですねえ…
零:まあ、後はここへ来てからのアンタの視線配分か。
小日:えっ!?別に私は空話さんの肌ばかり見ていないですよ…!?
桜伽:そんなそんな。嘘は苦手ですか?
零:それもそうだが、何より本棚を見ている回数が多かった。そこからも本関連の仕事だと推測が可能だ。
小日:な、成程。確かに、本棚は見させて頂いていました。探偵事務所に置いてある本、というモノに興味があり…
零:まあ、そんな事はどうだっていい。
小日:(依頼人に「どうだっていい」は酷くないですか…)
桜伽はスっと零に2枚目の名刺を渡し、答え合わせをする。
零:コレで職業は当てた。次はアンタの番だ。依頼人。なぜそのような依頼を?
小日:は、はあ…そうですね。先程言いました通り、私の年齢的にも、そろそろ女性にモテるべきでは、と。
桜伽:「べき」とは、そういった女性への軽視がいけないのでは?
小日:…う。
零:(クリーンヒットだな。)
零:大体、それならお見合いだとか、サイト、アプリ。今の時代ならなんだってあるだろう。
小日:ソレはそうですけど…私は結婚する相手とは値踏みの関係ではなく、愛し合いたいのです…
探偵事務所に、一瞬の間が流れる。
桜伽:そうですよね…!やはり愛は大事です…!
零:(コイツ今、面倒臭いと思ったな。俺も思ったが。)
小日:そうです…そうなんです!空話さんのように話のわかる助手さんが居て助かります!
零:(依頼人は気付いていないようだな。流石俳優と言ったところか。)
小日:探偵さんもそう思いますよね…!?
零:(依頼料は多そうだ。とりあえず乗っておくか。)
零:…ああ。
小日:良かった〜!良かったです!絶対に引かれると思うので同僚にも、誰にも言えない事が悩みだったんです!
零:(引かれる自覚はあったのか。)
小日:まさか初対面でここまで分かり合えるとは!お2人が愛情深い方で助かります!
桜伽:失礼ですが、ご収入の方は…?
小日:えっ…結局お金なんですか…!?
桜伽:まあまあ、恥ずかしがらずに。手始めの質問ですから。
小日:そうですか?では。そうですね…平均より、まあまあ上の額を頂いていると思います。
桜伽:ご職業は…?おっと、そうですね。当てましょう。
小日:えっ!?さ、流石助手モードの空話さん…!
桜伽:いえ、当てるのは小生ではなく、零です。
小日:探偵さん直々に…!?
零:ふざけるな。
桜伽:えっ?当てられないのですか?あの零が?
零:チッ…
桜伽:…ふふ。さあ、思考してください。零。
零:そうだな。まず、いかにも高そうな古い時計を身に着けている事から、高収入。しかもかなり凝ったデザイン。オーダーメイドだ。
桜伽:ええ、そうですね。
小日:時計だけで色々わかってしまうのですか…!?
小日は腕時計をささっと隠す。
零:デザインから、本が連想される。古過ぎるくらいの腕時計に本。作家じゃないな。
小日:(ごくん…)
零:身なりが整い過ぎだ。つまり導き出される答えは一つ。アンタは本の出版社の人間だ。
桜伽:おお!どうです?小日さん?
小日:あ、当たっています…
桜伽:やはりズバ抜けた推理力ですね、零っ!
零:何でお前が1番嬉しそうなんだよ。
零:あくまで可能性が高いってだけの話だ。たまたま当たっていただけ。
桜伽:そうですね。小生でもわかるところだと、小日さんの時計はプレゼントされたモノかと。
小日:…っ!?そ、その通りです…!私の担当している作家さんが入賞した時の…!
桜伽:どうりでよく手入れされていらっしゃる。
小日:そういうところから、わかるモノなんですねえ…
零:まあ、後はここへ来てからのアンタの視線配分か。
小日:えっ!?別に私は空話さんの肌ばかり見ていないですよ…!?
桜伽:そんなそんな。嘘は苦手ですか?
零:それもそうだが、何より本棚を見ている回数が多かった。そこからも本関連の仕事だと推測が可能だ。
小日:な、成程。確かに、本棚は見させて頂いていました。探偵事務所に置いてある本、というモノに興味があり…
零:まあ、そんな事はどうだっていい。
小日:(依頼人に「どうだっていい」は酷くないですか…)
桜伽はスっと零に2枚目の名刺を渡し、答え合わせをする。
零:コレで職業は当てた。次はアンタの番だ。依頼人。なぜそのような依頼を?
小日:は、はあ…そうですね。先程言いました通り、私の年齢的にも、そろそろ女性にモテるべきでは、と。
桜伽:「べき」とは、そういった女性への軽視がいけないのでは?
小日:…う。
零:(クリーンヒットだな。)
零:大体、それならお見合いだとか、サイト、アプリ。今の時代ならなんだってあるだろう。
小日:ソレはそうですけど…私は結婚する相手とは値踏みの関係ではなく、愛し合いたいのです…
探偵事務所に、一瞬の間が流れる。
桜伽:そうですよね…!やはり愛は大事です…!
零:(コイツ今、面倒臭いと思ったな。俺も思ったが。)
小日:そうです…そうなんです!空話さんのように話のわかる助手さんが居て助かります!
零:(依頼人は気付いていないようだな。流石俳優と言ったところか。)
小日:探偵さんもそう思いますよね…!?
零:(依頼料は多そうだ。とりあえず乗っておくか。)
零:…ああ。
小日:良かった〜!良かったです!絶対に引かれると思うので同僚にも、誰にも言えない事が悩みだったんです!
零:(引かれる自覚はあったのか。)
小日:まさか初対面でここまで分かり合えるとは!お2人が愛情深い方で助かります!