~第2幕 月と薬 研ぎ澄まされた正義 🌙×💊(やときわ)~
小研:とにかく、呼び出したのはソレが理由だけど、帰りに一緒に甘味処寄って帰ろうとしたって訳!甘味処デート♡
夜斗:悪くはねえな。
小研:でしょ?夜斗は甘い物、本当に好きだもんねっ!
小研:(クク…計画通り…)
夜斗は2本の噴水アホ毛をふよふよとさせ、乗り気で甘味処へと歩いていく。
その夜斗と腕を組みながら、悪い顔をしている小研に、夜斗はまだ気付かない。
夜斗は容姿が非常に美しい。
3つのピン留め。噴水アホ毛のある黒髪の長髪。
ソレを後ろで括っている、二重の整ったツリ目を持つ着物姿の男。
そのような個性の塊が、獅子神 夜斗である。
目立つ外見な上に、困っている人間を放っておけない性格をしている為、近所では夜斗を知らない者は殆ど居ない。
ソレは2人の目的地の甘味処も、例外ではない。
しかも、夜斗の行きつけの甘味処だ。
夜斗:お婆さん、新しい商品が出たって聞いたんだけどさ、まだ売ってるか?
甘味処の、のれんを潜り、入っていく夜斗。
のれんより数cm下に頭があるので、のれんを潜る必要の無い小研。
身長的に、生まれてこのかた、のれんを潜るという行為をした事が無い。
甘味処のお婆さんは、ヨボヨボと杖をつきながら歩いてくる。
お婆さん:ああ、夜斗くんかい。それに究くんも。いらっしゃい。
小研:前にボクが発明した糖分の調子はいかがですかっ!
夜斗:お前が発明した…?
夜斗:(何だか引っかかるな…)
お婆さん:ああ、今回の新商品は、究くんが一緒に作ってくれたのさ。ほい、こちらだよ。
お婆さんが渡してきたのは、透明感のある深みのある青に所々、明るい紫のグラデーションの入ったゼリーに、金箔と生クリームが乗った、とてもおいしそうな和菓子だった。
夜斗:うわ、めちゃくちゃおいしそうじゃねえの。はい、お代。
お婆さん:ありがとさん。
小研:…!
夜斗:お前には渡さねえからな。
小研:何だよ。刀依存症の癖に。刀盗むぞ。
夜斗:あ?やれるもんならやってみやがれ?警備は厳重だぞ?何せ依存症だからな?
小研:おお、怖い怖い。流石、人斬りの夜斗くん…
夜斗:っ…!お前…
お婆さん:口喧嘩はいいからお食べって、ほら、究くんも。
小研:ありがたく頂戴しますっ!
夜斗:(調子のいいヤツ…)
お婆さん:共同で作っているから、究くんの分のお代はいいからね。
そう言ってお婆さんは、小研にウインクをしてみせる。
小研はソレに対し、ウインクを返している。
夜斗:(サプライズかと思っていたが、嫌がらせか…?そうなのか…?)
お婆さん:ああ、ごめんね。夜斗くん。もしかして嫉妬しちゃった…?
小研:え〜?夜斗ってば、それならそうと言ってくれればいいのに〜!
夜斗:(刀を抜きてえ…)
お婆さん:究くんはね、夜斗くんをデザインした和菓子を作る事を条件に、医学部で開発したての糖分を試験的に渡してくれたの。
小研:ふふん。
夜斗:そうだったのか…この和菓子、俺が元になっていたのか…
小研:どうだ?嬉しいだろ。ボクの靴でも舐めて喜べ。
夜斗:靴は舐めないが、本当に嬉しい。ありがとうな。
照れくさそうにはにかんで、夜斗は小研の頭をポンポンと撫でる。
小研:子供扱いするな!
その手を、小研はぺちんと払う。
お婆さんはお茶を啜りながら、微笑んでいる。
お婆さん:若いっていいねえ…喧嘩する程仲がいい…ふふっ。
夜斗:デレたら中々粋な事してくれるんじゃねえか。チビデレ。
小研:何だその言い方。ボクはいつでもどこでも夜斗の事で頭がいっぱいなんだぞっ!
夜斗:…嘘臭いな。
小研:だって嘘だもん。
全て綺麗に食べ終わった夜斗は、席を立つ。
夜斗:お婆さん、ありがとうな!
お婆さん:こちらこそありがとうね〜。また来てね〜。
夜斗:おう。勿論だぜ。
小研:京都には沢山の甘味処があるけれど、夜斗は常にお気に入りの甘味処が複数あるよな。
夜斗:ん?ああ。どこ歩いていても近いようにな。後気分。
小研:ふーん。まあ、夜斗って気分屋だもんね。
夜斗:それはそうと、少し寄っていきたい場所があるんだけど、いいか?
小研:え〜面倒臭いな〜!いいよ〜!
夜斗:情緒不安定かよ。
夜斗:悪くはねえな。
小研:でしょ?夜斗は甘い物、本当に好きだもんねっ!
小研:(クク…計画通り…)
夜斗は2本の噴水アホ毛をふよふよとさせ、乗り気で甘味処へと歩いていく。
その夜斗と腕を組みながら、悪い顔をしている小研に、夜斗はまだ気付かない。
夜斗は容姿が非常に美しい。
3つのピン留め。噴水アホ毛のある黒髪の長髪。
ソレを後ろで括っている、二重の整ったツリ目を持つ着物姿の男。
そのような個性の塊が、獅子神 夜斗である。
目立つ外見な上に、困っている人間を放っておけない性格をしている為、近所では夜斗を知らない者は殆ど居ない。
ソレは2人の目的地の甘味処も、例外ではない。
しかも、夜斗の行きつけの甘味処だ。
夜斗:お婆さん、新しい商品が出たって聞いたんだけどさ、まだ売ってるか?
甘味処の、のれんを潜り、入っていく夜斗。
のれんより数cm下に頭があるので、のれんを潜る必要の無い小研。
身長的に、生まれてこのかた、のれんを潜るという行為をした事が無い。
甘味処のお婆さんは、ヨボヨボと杖をつきながら歩いてくる。
お婆さん:ああ、夜斗くんかい。それに究くんも。いらっしゃい。
小研:前にボクが発明した糖分の調子はいかがですかっ!
夜斗:お前が発明した…?
夜斗:(何だか引っかかるな…)
お婆さん:ああ、今回の新商品は、究くんが一緒に作ってくれたのさ。ほい、こちらだよ。
お婆さんが渡してきたのは、透明感のある深みのある青に所々、明るい紫のグラデーションの入ったゼリーに、金箔と生クリームが乗った、とてもおいしそうな和菓子だった。
夜斗:うわ、めちゃくちゃおいしそうじゃねえの。はい、お代。
お婆さん:ありがとさん。
小研:…!
夜斗:お前には渡さねえからな。
小研:何だよ。刀依存症の癖に。刀盗むぞ。
夜斗:あ?やれるもんならやってみやがれ?警備は厳重だぞ?何せ依存症だからな?
小研:おお、怖い怖い。流石、人斬りの夜斗くん…
夜斗:っ…!お前…
お婆さん:口喧嘩はいいからお食べって、ほら、究くんも。
小研:ありがたく頂戴しますっ!
夜斗:(調子のいいヤツ…)
お婆さん:共同で作っているから、究くんの分のお代はいいからね。
そう言ってお婆さんは、小研にウインクをしてみせる。
小研はソレに対し、ウインクを返している。
夜斗:(サプライズかと思っていたが、嫌がらせか…?そうなのか…?)
お婆さん:ああ、ごめんね。夜斗くん。もしかして嫉妬しちゃった…?
小研:え〜?夜斗ってば、それならそうと言ってくれればいいのに〜!
夜斗:(刀を抜きてえ…)
お婆さん:究くんはね、夜斗くんをデザインした和菓子を作る事を条件に、医学部で開発したての糖分を試験的に渡してくれたの。
小研:ふふん。
夜斗:そうだったのか…この和菓子、俺が元になっていたのか…
小研:どうだ?嬉しいだろ。ボクの靴でも舐めて喜べ。
夜斗:靴は舐めないが、本当に嬉しい。ありがとうな。
照れくさそうにはにかんで、夜斗は小研の頭をポンポンと撫でる。
小研:子供扱いするな!
その手を、小研はぺちんと払う。
お婆さんはお茶を啜りながら、微笑んでいる。
お婆さん:若いっていいねえ…喧嘩する程仲がいい…ふふっ。
夜斗:デレたら中々粋な事してくれるんじゃねえか。チビデレ。
小研:何だその言い方。ボクはいつでもどこでも夜斗の事で頭がいっぱいなんだぞっ!
夜斗:…嘘臭いな。
小研:だって嘘だもん。
全て綺麗に食べ終わった夜斗は、席を立つ。
夜斗:お婆さん、ありがとうな!
お婆さん:こちらこそありがとうね〜。また来てね〜。
夜斗:おう。勿論だぜ。
小研:京都には沢山の甘味処があるけれど、夜斗は常にお気に入りの甘味処が複数あるよな。
夜斗:ん?ああ。どこ歩いていても近いようにな。後気分。
小研:ふーん。まあ、夜斗って気分屋だもんね。
夜斗:それはそうと、少し寄っていきたい場所があるんだけど、いいか?
小研:え〜面倒臭いな〜!いいよ〜!
夜斗:情緒不安定かよ。