1章 新しい職場
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そして月日は本日の昼下がりに戻る。
3日後、佐々木異三郎と松平片栗虎は茂茂に呼ばれていた。
松「将ちゃーん。それはどういう事なのってえ。」
茂「どういう事、そのままの意味だ。アザミは解体となった。」
松「・・・・・」
佐「まあ、無理もないでしょう。定定殿の汚職とこちらも汚職は行いましたからね、解体で済んだのが幸いでしょう。」
松「それは船の襲撃したのはアザミっていう定定おじさんの汚職と、佐々木おめえは何を汚したっての?ナニを汚したってえの?」
佐「私はナニも汚しちゃあいませんよ。エリートなので、私はちゃんと汚れる前に脱ぎます。」
茂茂が頬を赤らめる。どうしよう、この3人ボケ出したら誰が突っ込むんだ・・・
作者が怖がっていると佐々木が咳払いをした。
佐「で、私が先日の話の中で、話した天照院奈落の欠員表です。あんなもの、天導衆とくっついてる彼らの人一人ずつなんて把握できませんでしたから。血液に関してはアザミではない事は判明できればよかったですからね。」
ふーん、といい松平は煙草をふかせた。
松「それで、将ちゃん。そのアザミでなんかやってほしい事があったんじゃないの?」
茂「そうだ、松平。解体したアザミの構成員は諜報活動を行っていたのは事実。幕府からは出れない宿命になってしまった。そこで決められたのが、『兵力強化計画』だ。」
佐「・・・」
要は構成員をまた纏められない様に、一人ずつ各隊に元アザミ構成員を配置しろという事だった。
聞こえは良いが、多分に定定の意見も入っているのだろう。
定「じゃあー、俺はこの子に決めた!あーとはおめえがやれ佐々木ぃ。こういうの好きだろうが。」
佐「・・・仕方ないですね、いいでしょう。今度メル友になってくれたら許してあげましょう。恩は売っておくに越したことはないですからね。阿部殿にも恩を売りつける事が出来ましたから。ここまできたらこのエリート、最善の采配をいたしましょう。」
アザミ構成員と書かれた書類を持ち、佐々木は出ていく。
すると松平は真剣な面持ちで茂茂に目線をやった。
定「将ちゃん。」
茂「なんだ松平。それと、有難う、一人そちらで引き受けてくれて。」
松「いいんだよう。それから俺はこの子を新選組に置いてくっから、その後、お前さん時間あるかい?」
茂「!」
茂茂は松平のその真剣な目に気付き、
茂「開けておこう。」
と答えた。
じゃあー行ってくっからあー!と鼻歌まじりに松平も部屋を出ていくのだった。
歌舞伎町にあるキャバクラ『すまいる』の予約を取りながら。
松「2名でえーー」
***
・・・・というのが3日前からの出来事。
あとは強引に桜を病院から連れ、今に至る。
局長の近藤勲・副長の土方十四郎・一番隊隊長の沖田総悟は揃って難色を示した。
松平の隣でちょこんと正座したままの彼女はとてもじゃないが過酷な環境に身を置く彼らと共に仕事が出来るとは思えなかった。
睫毛が長く表情に影が落ちるからなのか、酷く儚くも見えた。
剣を持った勇ましい姿はとても想像出来ない。
声を荒げる松平の隣で顔色1つ変えない度胸は持ち合わせている様だが・・・。
その見た目を取っ払ったとしても、新選組は結成された当初も今も女性の隊士等採った事は無い。
松平を制止するのも当然。
沖「そうだぜとっつぁん。
こんないい女、こんな所に入れたら一瞬で屯所が荒れくれ者が集うスラム街となり果てますぜ。
こんなでかい乳に刀なんか振り回せねえよ。」
そういってしっかりセクハラ発言をした沖田は
こんなに酷い言われ様にもピクリとも表情を動かさない桜の前までいき、
近「ちょっ!?総悟っ?!」
近藤の制止を聞かず、あろうことか桜の胸めがけて両腕を伸ばしたのだ。そして桜の胸を沖田が触る直前。
首を少し傾け桜は沖田に微笑んだ。次の瞬間
ダン!
沖「!…あら。」
近土「「!!」」
松「・・・・」
新選組幹部3人が揃って目を見開いた。
桜の胸を触ろうとした総悟は畳に背中を付けてひっくり返っていた。
そう、今まで反論一つせず無表情で正座していた桜が、沖田の動きを制しひっくり返したのだ。
桜「松平様。」
初めてこの場で桜が口を開いた。
鈴の音を転がすような澄んだ声に、床でそのまま転がり出した沖田も含め彼女を見つめた。
桜は松平の方を見、近藤達にまた向き合い深々と頭を下げた。
桜「沖田さん、失礼をお許しください。
近藤さん土方さん、私はアザミプロジェクトという諜報活動の構成員でした。
此度の采配、松平様の厚意である事は、私も重々承知しております。決して泥を塗る様な真似は致しません。
どうか私をここで働かせていただけないでしょうか。」
桜の心境としては正直ぐちゃぐちゃだった。ただ、阿部正正も生きている。皆解散したけど生きている。再び集結した時は、それこそ首が飛ぶときだろう。桜はアザミを解体させられた今、幕府から出られない事はわかっていた。
(それならば、私はまた国を守る為に私の力を尽力するだけよ。)
近「桜ちゃん・・・」
沖「・・・」
土「とっつぁん、こいつが新選組にとって使える人材なのは百歩譲ってわかったが、捻くれたこういう奴だっているんだぜ。嫌じゃねえのかよ。」
と、沖田の方を指さした。沖田は寝転がったまま、その視線を外す。どうやら桜に1本とられた上、悪い見本代表にされたのがいささか気にならないらしい。
だがしかし、沖田がとった行動は他の隊士がやりかねないものである。
厳しい規律の中で生活する者達に、紅一点が現れるのはそんなに寛容ではないだろう。
尚更土方の意見は最もで。状況を考えれば誰もが危惧する。
松「ここ(新選組)は完全に俺の配下だからなぁ。
部外者は手を入れにくい。
ま、桜ちゃんの詳しいデータはこの書類に書いてあるかァら、トシ、お前目を通しておけェ。
まーあわかってると思うが?、桜の経歴はここにいる人間以外は他言無用だァ。
桜は幕府お抱え兵力強化の為に配属された一人だと一貫して言え。」
土「・・・・・・」
今の含みのある言い分に、土方は黙って眉間に皺を寄せただけだった。
彼ももう、そこまでないがしろに煙たがるそぶりは見せない。
3人とも、桜の覚悟の目に自分達と同じ色を見つけていたからだろう。
近「なるほどな!ようわからんが、まあ桜ちゃんを守る為にとっつぁんは頑張ったって事だな!」
沖「そんでバトンタッチされてるんですぜ、近藤さん。
まあ俺は楽しそうだからそれでいいですけど。」
松「まあ?桜がある程度強いのはさっきの動きでわかっただろう。紅一点だあなんだそんだけの理由で、オジサンは動いてねえんだよ。
そんでもってまあ?その為にお前がいるんだろお?とおしぃー。」
土「あッ!?」
近沖「「とおしぃーー💛。」」
土「なッ!?」
近藤はそうだよな!トシがいれば安心だな。とにこにこしながら頷き、片方の沖田はもう絶対面倒事が土方に降りかかってくる事に黒い笑みをたたえ、この件でどうやって足を引っ張ってやろうか考えている。
憤慨している土方をよそに、高らかに笑った松平片栗虎は身をひるがえして帰って行った。
土方は今日を持ってまたお荷物が1つ増えてしまった事に頭を悩ませるのだった。
土「どいつもこいつも勝手なんだよ!!!」
桜「・・・・・」
〔現れた彗星〕
3日後、佐々木異三郎と松平片栗虎は茂茂に呼ばれていた。
松「将ちゃーん。それはどういう事なのってえ。」
茂「どういう事、そのままの意味だ。アザミは解体となった。」
松「・・・・・」
佐「まあ、無理もないでしょう。定定殿の汚職とこちらも汚職は行いましたからね、解体で済んだのが幸いでしょう。」
松「それは船の襲撃したのはアザミっていう定定おじさんの汚職と、佐々木おめえは何を汚したっての?ナニを汚したってえの?」
佐「私はナニも汚しちゃあいませんよ。エリートなので、私はちゃんと汚れる前に脱ぎます。」
茂茂が頬を赤らめる。どうしよう、この3人ボケ出したら誰が突っ込むんだ・・・
作者が怖がっていると佐々木が咳払いをした。
佐「で、私が先日の話の中で、話した天照院奈落の欠員表です。あんなもの、天導衆とくっついてる彼らの人一人ずつなんて把握できませんでしたから。血液に関してはアザミではない事は判明できればよかったですからね。」
ふーん、といい松平は煙草をふかせた。
松「それで、将ちゃん。そのアザミでなんかやってほしい事があったんじゃないの?」
茂「そうだ、松平。解体したアザミの構成員は諜報活動を行っていたのは事実。幕府からは出れない宿命になってしまった。そこで決められたのが、『兵力強化計画』だ。」
佐「・・・」
要は構成員をまた纏められない様に、一人ずつ各隊に元アザミ構成員を配置しろという事だった。
聞こえは良いが、多分に定定の意見も入っているのだろう。
定「じゃあー、俺はこの子に決めた!あーとはおめえがやれ佐々木ぃ。こういうの好きだろうが。」
佐「・・・仕方ないですね、いいでしょう。今度メル友になってくれたら許してあげましょう。恩は売っておくに越したことはないですからね。阿部殿にも恩を売りつける事が出来ましたから。ここまできたらこのエリート、最善の采配をいたしましょう。」
アザミ構成員と書かれた書類を持ち、佐々木は出ていく。
すると松平は真剣な面持ちで茂茂に目線をやった。
定「将ちゃん。」
茂「なんだ松平。それと、有難う、一人そちらで引き受けてくれて。」
松「いいんだよう。それから俺はこの子を新選組に置いてくっから、その後、お前さん時間あるかい?」
茂「!」
茂茂は松平のその真剣な目に気付き、
茂「開けておこう。」
と答えた。
じゃあー行ってくっからあー!と鼻歌まじりに松平も部屋を出ていくのだった。
歌舞伎町にあるキャバクラ『すまいる』の予約を取りながら。
松「2名でえーー」
***
・・・・というのが3日前からの出来事。
あとは強引に桜を病院から連れ、今に至る。
局長の近藤勲・副長の土方十四郎・一番隊隊長の沖田総悟は揃って難色を示した。
松平の隣でちょこんと正座したままの彼女はとてもじゃないが過酷な環境に身を置く彼らと共に仕事が出来るとは思えなかった。
睫毛が長く表情に影が落ちるからなのか、酷く儚くも見えた。
剣を持った勇ましい姿はとても想像出来ない。
声を荒げる松平の隣で顔色1つ変えない度胸は持ち合わせている様だが・・・。
その見た目を取っ払ったとしても、新選組は結成された当初も今も女性の隊士等採った事は無い。
松平を制止するのも当然。
沖「そうだぜとっつぁん。
こんないい女、こんな所に入れたら一瞬で屯所が荒れくれ者が集うスラム街となり果てますぜ。
こんなでかい乳に刀なんか振り回せねえよ。」
そういってしっかりセクハラ発言をした沖田は
こんなに酷い言われ様にもピクリとも表情を動かさない桜の前までいき、
近「ちょっ!?総悟っ?!」
近藤の制止を聞かず、あろうことか桜の胸めがけて両腕を伸ばしたのだ。そして桜の胸を沖田が触る直前。
首を少し傾け桜は沖田に微笑んだ。次の瞬間
ダン!
沖「!…あら。」
近土「「!!」」
松「・・・・」
新選組幹部3人が揃って目を見開いた。
桜の胸を触ろうとした総悟は畳に背中を付けてひっくり返っていた。
そう、今まで反論一つせず無表情で正座していた桜が、沖田の動きを制しひっくり返したのだ。
桜「松平様。」
初めてこの場で桜が口を開いた。
鈴の音を転がすような澄んだ声に、床でそのまま転がり出した沖田も含め彼女を見つめた。
桜は松平の方を見、近藤達にまた向き合い深々と頭を下げた。
桜「沖田さん、失礼をお許しください。
近藤さん土方さん、私はアザミプロジェクトという諜報活動の構成員でした。
此度の采配、松平様の厚意である事は、私も重々承知しております。決して泥を塗る様な真似は致しません。
どうか私をここで働かせていただけないでしょうか。」
桜の心境としては正直ぐちゃぐちゃだった。ただ、阿部正正も生きている。皆解散したけど生きている。再び集結した時は、それこそ首が飛ぶときだろう。桜はアザミを解体させられた今、幕府から出られない事はわかっていた。
(それならば、私はまた国を守る為に私の力を尽力するだけよ。)
近「桜ちゃん・・・」
沖「・・・」
土「とっつぁん、こいつが新選組にとって使える人材なのは百歩譲ってわかったが、捻くれたこういう奴だっているんだぜ。嫌じゃねえのかよ。」
と、沖田の方を指さした。沖田は寝転がったまま、その視線を外す。どうやら桜に1本とられた上、悪い見本代表にされたのがいささか気にならないらしい。
だがしかし、沖田がとった行動は他の隊士がやりかねないものである。
厳しい規律の中で生活する者達に、紅一点が現れるのはそんなに寛容ではないだろう。
尚更土方の意見は最もで。状況を考えれば誰もが危惧する。
松「ここ(新選組)は完全に俺の配下だからなぁ。
部外者は手を入れにくい。
ま、桜ちゃんの詳しいデータはこの書類に書いてあるかァら、トシ、お前目を通しておけェ。
まーあわかってると思うが?、桜の経歴はここにいる人間以外は他言無用だァ。
桜は幕府お抱え兵力強化の為に配属された一人だと一貫して言え。」
土「・・・・・・」
今の含みのある言い分に、土方は黙って眉間に皺を寄せただけだった。
彼ももう、そこまでないがしろに煙たがるそぶりは見せない。
3人とも、桜の覚悟の目に自分達と同じ色を見つけていたからだろう。
近「なるほどな!ようわからんが、まあ桜ちゃんを守る為にとっつぁんは頑張ったって事だな!」
沖「そんでバトンタッチされてるんですぜ、近藤さん。
まあ俺は楽しそうだからそれでいいですけど。」
松「まあ?桜がある程度強いのはさっきの動きでわかっただろう。紅一点だあなんだそんだけの理由で、オジサンは動いてねえんだよ。
そんでもってまあ?その為にお前がいるんだろお?とおしぃー。」
土「あッ!?」
近沖「「とおしぃーー💛。」」
土「なッ!?」
近藤はそうだよな!トシがいれば安心だな。とにこにこしながら頷き、片方の沖田はもう絶対面倒事が土方に降りかかってくる事に黒い笑みをたたえ、この件でどうやって足を引っ張ってやろうか考えている。
憤慨している土方をよそに、高らかに笑った松平片栗虎は身をひるがえして帰って行った。
土方は今日を持ってまたお荷物が1つ増えてしまった事に頭を悩ませるのだった。
土「どいつもこいつも勝手なんだよ!!!」
桜「・・・・・」
〔現れた彗星〕