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―――指がとてもきれいだ。食べてしまいたい。
サーカス会場にてピエロは感じた。
サーカスで販売されているジュースの水滴が、より彼女の指の美しさを強調させた。
ピエロ…彼のコレクションは老若男女の指であった。サーカス会場にやってくる老人たちの指は長く培った人生を語り、若い男性の指は職場を思い起こさせるものだった。
一体彼女の指はどんな人生を語るのだろう。
まだ大人ではない、とはいえまだまだお酒を飲んでいるような手ではない、これから先の未来を夢見ているような手だった。
そんなことをピエロに思われているとは微塵も思っていない七子は友達とサーカスに来ていた。
「七子、次の演目はなんだろう!」
「あ、見て!象が出てきたよ!」
手に持っているジュースを握りしめ(中身がこぼれない程度にではあるが)、友達と興奮し、目をキラキラと輝かせながら、次々と変わる演目を見ていた。
”××サーカス団がやってくる!”
そんなビラを友達から見せられた時はこんな田舎に来るのは珍しいなと他人事のように思ったものだった。
そのビラを見せてもらってから数日後にはサーカスの話題で学校中があふれかえっていた。
この演目がすごい、あの演目が――動物が可愛い…などなど。
段々とサーカスへの興味は沸いては来るものの、行こうとまでは決心がつかなかった。
そんなとき、友達からチケットが当たったから行かない?とのお誘いが来た。
ちょうど家族の予定が空いていないから一緒に行く人がいないんだといわれたものの、誘われたときはとてもうれしかった。
もちろん二つ返事で答えた。
「いやーすごかったね!やっぱりプロだとわかっていてもブランコは特にドキドキしたよ」
「今日は誘ってくれてありがとう!」
和気藹々とサーカスについて語る。
学校で盛り上がるのも納得するくらい、いやそれ以上に素晴らしいものだった。
「あ、じゃあ私はここで!七子、また月曜日ね!」
「うん、ありがとう!またね!」
月曜日に先にサーカスを見たといっていた友達とサーカスを見た感想を言うのがすごく楽しみあった。
サーカスも終えて夕暮れ時、またたくさんの客がサーカステントへと入っていった。
どうやらこのサーカスは夜も行われるらしい。
「夜はどんな感じなんだろう…」
ちょっと気になった七子はサーカステントの周りをうろうろとしていた。と、気づかないうちに少し人通りの少ない場所へと移動していた。
「これってサーカスの裏?変なところに来ちゃっ…」
突然、強い力で口元を押さえつけられる。突然のことに戸惑い、暴れたものの口元のハンカチに染み込んだ強力な麻酔薬でぐったりと力尽きてしまった。
ピエロの格好をした男が一瞬だけ見えたのだった。
ぼんやりと目を開けるとなぜか自分が小さな部屋の中にいた。両足が縛られているため、上手く体を起こすことはできないものの、いったん状況を確認しようと辺りを見渡す。
どこかわからない部屋の中…おそらくではあるが外は街並みから離れたところなのだろう…暗闇と静寂で包まれていた。
――なぜ自分が部屋の中にいるんだろう
とついさっきまでの記憶、サーカスを友達と楽しみ…また月曜日ねと別れたところまでは覚えている。しかしそのあとの記憶が何も浮かばなかった。
―――ザッザッ
足音が聞こえてきた。人だろうか?
いったん気絶をしているふりをしてやり過ごすか?そもそもやり過ごすことができるのだろうか…。
ここでむやみに助けを求めるのは怖かった。
「フェッフェッフェ…」
不気味な笑い声と共にやってきたのは、太ったピエロだった。
薄く目を開けてしまったが、気づかれていないことを祈るしかなかった。
ギィ…と部屋の扉を開ける音がした。ピエロの大男が私の目の前に立つ。
心音は鳴りやまないものの、起きているのがばれないようにやり過ごそうと眠っているふりをする。
(そうだ…このピエロの格好…気絶する前に見た気がする…。)
一瞬だけ、気絶をする一瞬目にピエロが視界に入ったのを思い出した。となると、彼がきっと私をここに連れてきた人なのだろう。
怖い。動悸が激しくなりそうなのを必死に隠しながら、息を潜めようと努めた。
と、ピエロは私の片手を持ち上げた。
思わず「ヒッ」と口から息が漏れるものの、気絶をしたふりをし続けた。
まじまじとピエロは私の片手を、愛おしく大切なもののように見つめた。
そしてあらぬことか、その指を舐め始めたのだ。
「ッッ」
熱のこもった舌が手を指を這うその感触の気持ち悪さに、思わず声にならない声を上げ、顔を上げてしまった。
その瞬間、舐めている舌が一瞬止まり、ピエロと目があう。
「……や、やめ…て…くだ…ください……」
震える声で嘆願する。しかし相手は聞き入れる様子はなく舐め続けた。手の甲、関節、そして指と指の間、そして爪まで丁寧に舐める。
熱い舌が手を這う感覚がおぞましく、目を背けるしかなかった。
――唾液でべとべとしてて気持ち悪い。今すぐにでも手を洗いたい…。
べとべとになった手を見て満足したか、舐めるのをやめ、怯えて目を背けている私をじっと観察をした。視線が痛いほど刺さる。
「―――」
つい数時間前まで大歓声の中、遠くから見ていた時は、見世物のピエロは面白くそして滑稽なキャラを演じていたが、間近で見ると不気味そのものであった。
「あ、あ、あ…あの……」
声が震えてうまく言葉を話せない。
怖いというより、気持ち悪い。少なくとも…ピエロは私を逃がしてくれることは絶対にないだろう。となると少しでも時間を稼いで、誰かが助けに切れくれることを祈るしかなかった。
急に持っていた手が離された。パタリと力なく地面に落ちる。驚き、困惑をしているとピエロはポケット?からナイフを取り出し、切っ先を向けた。
「あ…あぁ…あぅう…」
顔にぺちぺちとナイフを当てて、恐怖を煽る。
いつ殺されるかわからなく、恐怖に思考が支配され涙と嗚咽しか出てこなかった。
と、また唾液が付いた方の腕を持ち、今度は細かく細かく切り傷を作る。血がにじみ出てはピエロは嬉しそうに舐め、また別の場所に切り傷をつくっていた。
「ぃ、いたっ…い、ぃ痛い…お願い…やめ……やめ、て…」
口でしか抵抗の言葉を述べることができない私を楽しそうに見つめながら彼は傷を作り続けた。
「ひぃ…い、ぃ痛いよ…いたいいたいいたい!!!」
痛い、痛い痛い。傷を舐める舌は、火傷を作るかのような痛みを与えた。
気持ち悪さと痛みと…続けて起こるショックな出来事のあまりに私は再び意識を失ったのだった。
___________
2019.07.02
ゲーム中でのお話が書けない/(^o^)\
ゴッフェ君対策に猫をつけているのですが、場所がわからず毎回近づいてしまうのであった。
(また書きたくなったら続編もどき書いていきたい(書かない未来))
サーカス会場にてピエロは感じた。
サーカスで販売されているジュースの水滴が、より彼女の指の美しさを強調させた。
ピエロ…彼のコレクションは老若男女の指であった。サーカス会場にやってくる老人たちの指は長く培った人生を語り、若い男性の指は職場を思い起こさせるものだった。
一体彼女の指はどんな人生を語るのだろう。
まだ大人ではない、とはいえまだまだお酒を飲んでいるような手ではない、これから先の未来を夢見ているような手だった。
そんなことをピエロに思われているとは微塵も思っていない七子は友達とサーカスに来ていた。
「七子、次の演目はなんだろう!」
「あ、見て!象が出てきたよ!」
手に持っているジュースを握りしめ(中身がこぼれない程度にではあるが)、友達と興奮し、目をキラキラと輝かせながら、次々と変わる演目を見ていた。
”××サーカス団がやってくる!”
そんなビラを友達から見せられた時はこんな田舎に来るのは珍しいなと他人事のように思ったものだった。
そのビラを見せてもらってから数日後にはサーカスの話題で学校中があふれかえっていた。
この演目がすごい、あの演目が――動物が可愛い…などなど。
段々とサーカスへの興味は沸いては来るものの、行こうとまでは決心がつかなかった。
そんなとき、友達からチケットが当たったから行かない?とのお誘いが来た。
ちょうど家族の予定が空いていないから一緒に行く人がいないんだといわれたものの、誘われたときはとてもうれしかった。
もちろん二つ返事で答えた。
「いやーすごかったね!やっぱりプロだとわかっていてもブランコは特にドキドキしたよ」
「今日は誘ってくれてありがとう!」
和気藹々とサーカスについて語る。
学校で盛り上がるのも納得するくらい、いやそれ以上に素晴らしいものだった。
「あ、じゃあ私はここで!七子、また月曜日ね!」
「うん、ありがとう!またね!」
月曜日に先にサーカスを見たといっていた友達とサーカスを見た感想を言うのがすごく楽しみあった。
サーカスも終えて夕暮れ時、またたくさんの客がサーカステントへと入っていった。
どうやらこのサーカスは夜も行われるらしい。
「夜はどんな感じなんだろう…」
ちょっと気になった七子はサーカステントの周りをうろうろとしていた。と、気づかないうちに少し人通りの少ない場所へと移動していた。
「これってサーカスの裏?変なところに来ちゃっ…」
突然、強い力で口元を押さえつけられる。突然のことに戸惑い、暴れたものの口元のハンカチに染み込んだ強力な麻酔薬でぐったりと力尽きてしまった。
ピエロの格好をした男が一瞬だけ見えたのだった。
ぼんやりと目を開けるとなぜか自分が小さな部屋の中にいた。両足が縛られているため、上手く体を起こすことはできないものの、いったん状況を確認しようと辺りを見渡す。
どこかわからない部屋の中…おそらくではあるが外は街並みから離れたところなのだろう…暗闇と静寂で包まれていた。
――なぜ自分が部屋の中にいるんだろう
とついさっきまでの記憶、サーカスを友達と楽しみ…また月曜日ねと別れたところまでは覚えている。しかしそのあとの記憶が何も浮かばなかった。
―――ザッザッ
足音が聞こえてきた。人だろうか?
いったん気絶をしているふりをしてやり過ごすか?そもそもやり過ごすことができるのだろうか…。
ここでむやみに助けを求めるのは怖かった。
「フェッフェッフェ…」
不気味な笑い声と共にやってきたのは、太ったピエロだった。
薄く目を開けてしまったが、気づかれていないことを祈るしかなかった。
ギィ…と部屋の扉を開ける音がした。ピエロの大男が私の目の前に立つ。
心音は鳴りやまないものの、起きているのがばれないようにやり過ごそうと眠っているふりをする。
(そうだ…このピエロの格好…気絶する前に見た気がする…。)
一瞬だけ、気絶をする一瞬目にピエロが視界に入ったのを思い出した。となると、彼がきっと私をここに連れてきた人なのだろう。
怖い。動悸が激しくなりそうなのを必死に隠しながら、息を潜めようと努めた。
と、ピエロは私の片手を持ち上げた。
思わず「ヒッ」と口から息が漏れるものの、気絶をしたふりをし続けた。
まじまじとピエロは私の片手を、愛おしく大切なもののように見つめた。
そしてあらぬことか、その指を舐め始めたのだ。
「ッッ」
熱のこもった舌が手を指を這うその感触の気持ち悪さに、思わず声にならない声を上げ、顔を上げてしまった。
その瞬間、舐めている舌が一瞬止まり、ピエロと目があう。
「……や、やめ…て…くだ…ください……」
震える声で嘆願する。しかし相手は聞き入れる様子はなく舐め続けた。手の甲、関節、そして指と指の間、そして爪まで丁寧に舐める。
熱い舌が手を這う感覚がおぞましく、目を背けるしかなかった。
――唾液でべとべとしてて気持ち悪い。今すぐにでも手を洗いたい…。
べとべとになった手を見て満足したか、舐めるのをやめ、怯えて目を背けている私をじっと観察をした。視線が痛いほど刺さる。
「―――」
つい数時間前まで大歓声の中、遠くから見ていた時は、見世物のピエロは面白くそして滑稽なキャラを演じていたが、間近で見ると不気味そのものであった。
「あ、あ、あ…あの……」
声が震えてうまく言葉を話せない。
怖いというより、気持ち悪い。少なくとも…ピエロは私を逃がしてくれることは絶対にないだろう。となると少しでも時間を稼いで、誰かが助けに切れくれることを祈るしかなかった。
急に持っていた手が離された。パタリと力なく地面に落ちる。驚き、困惑をしているとピエロはポケット?からナイフを取り出し、切っ先を向けた。
「あ…あぁ…あぅう…」
顔にぺちぺちとナイフを当てて、恐怖を煽る。
いつ殺されるかわからなく、恐怖に思考が支配され涙と嗚咽しか出てこなかった。
と、また唾液が付いた方の腕を持ち、今度は細かく細かく切り傷を作る。血がにじみ出てはピエロは嬉しそうに舐め、また別の場所に切り傷をつくっていた。
「ぃ、いたっ…い、ぃ痛い…お願い…やめ……やめ、て…」
口でしか抵抗の言葉を述べることができない私を楽しそうに見つめながら彼は傷を作り続けた。
「ひぃ…い、ぃ痛いよ…いたいいたいいたい!!!」
痛い、痛い痛い。傷を舐める舌は、火傷を作るかのような痛みを与えた。
気持ち悪さと痛みと…続けて起こるショックな出来事のあまりに私は再び意識を失ったのだった。
___________
2019.07.02
ゲーム中でのお話が書けない/(^o^)\
ゴッフェ君対策に猫をつけているのですが、場所がわからず毎回近づいてしまうのであった。
(また書きたくなったら続編もどき書いていきたい(書かない未来))