書籍1
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突然のことだった。
一瞬眩暈がしたと思ったら、立ち眩み…気絶といってもいいような状態でひたすらその場から離れようと這いずっていた。
―――誰かに殴られた感覚もなかったのに
建物の中にあった箱のようなものの壁に隠れ、お腹から流れている血をひたすら止めようと傷口に手を当てて押さえていた。
「うぅ…」
うめき声をあげる自分に情けないと思いながら、突然心臓がドクンと鳴り、冷や汗が出てきた。
――何かに見られている…?
そっと箱の隙間から辺りを見渡すと、写真がたくさん飾られている部屋に自分が隠れていたことに気が付いた。
じっと周りの写真を見回していると、ある一つの写真と目があったかのような気がした。
「ヒッ」
思わずさっと口を抑えるも、手の隙間から声が漏れているため、無機質な写真がたくさんあるだけの不気味な部屋に小さな悲鳴が響く。
――なにこの悪趣味な部屋は…
まるで写真一枚一枚に魂が入っているかのような、壁一面の写真に一斉に視線を浴びているかのような感覚だった。
カシャ
部屋にある撮影機の音がした。
ジッと一瞬でフィルムが撮影機から出てきた。
そこに写っているのは、大量の中の箱から怯えた目で外を見つめている私の姿であった。
血だまりが床へと染み広がり、ぽたりと垂れる。
隠れたときから聞こえていた心臓の鼓動は一向に鳴りやまず、むしろ激しくなっていた。
コツコツとブーツの音が近づいてくる。
ここから逃げなくては、逃げなくては。と頭で警告はするものの、体は動けず、その場で震えているしかなかった。
コツコツ…コッ
落ちている写真に気づいたのか、ブーツの音が止まった。
不気味で綺麗で…とても冷たそうな人が写真を拾い上げると、箱の方を見てくつくつと喉を鳴らして笑った。
持っている杖で箱をどかしては蹴り、どかしては蹴り…箱をすべてどけたと同時に怯えている私を見て、彼はにんまりと笑った。
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この後めちゃくちゃ優しくされたとかそんな落ちはないです。(真顔)
”わら”と変換しようとしたら”ワラビスタンプ”って出るんですけど。ワラビスタンプってなんですか
写真家は相変わらず勝てません。
というよりどのハンターにもあった瞬間、ふふっ終わったすまんみんな”と思いながら逃げてます。
2019.04.04
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