書籍1
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「正直、俺は今度の運命がどんなものになるのか知りたかったんだ!」
血まみれの男性、ザッカリーが私の肩をつかむ。
怖くて、目を背けたかった。
「見ろよ!今回はどうやらその剣で俺は運命を終えるみたいだ!」
思わず顔を背けようとしたが、血だらけの手で無理やりザッカリーを見るように正面を向かせられた。
目を閉じようとすると、顔を握られている手に力が入る。
あまりの痛さに涙目でザッカリーを斬られた首を至近距離で見てしまった。首のあたりだけでなく、顔の半分に肩から下は血だらけだった。
――事故だった、素早い何かに怯えて剣を握りしめてしまったから、飛びかかってきた彼、ザッカリーの首を思いっきり斬ってしまったのだった。
「ぁ…うぅ…うぅぅ…」
「もっとしっかりと見ろよ!」
「ごっ、うっ…ご、ごごめんなざい…斬る…つもり…なんて…ながったの…」
謝っても傷が治るわけなんかないのはわかっている。リセットをすればきっと彼の傷は再生して元気になるかもしれない。
――けれど彼を斬ってしまったという事実は残るのだ。
七子はザッカリーのもげている首を見て、痛いはずなのにザッカリーの興奮した姿を見て、咽び泣くしかできなかった。
そんな七子をザッカリーは見つめ、しばらくするといつものあの笑い声をあげた。
「ザ、ザ…ッカ…リー…?」
「HAHAHA…そうだ、リセットをすればきっと傷は治るんだろうな!ということは七子もきっと!今!この世界にいるということは!リセットをすれば傷ができても“何か”が起きても!また元に戻るかもな!」
一瞬だけ、すっと真顔になったかと思うと、ザッカリーは笑い声をあげ、七子の肩を握る手に力を込めた。
怯えた目で七子はザッカリーを見る。逃げたくても肩をつかまれていて逃げられそうになかった。
「HAHAHA!親愛なる七子!大丈夫だよ。別に君を殺しはしないさ!HAHAHA…殺しはね」
「ヒッ」
“殺しはしない”そう強調すると、ザッカリーの血だらけの手は七子の髪に触れ、頬を撫でた。
ビチャリと鉄臭い匂いが七子の頬につく。
七子の涙を手ですくうと、ザッカリーはそれを舐めた。
「HAHAHA…やっぱり涙はしょっぱくなちゃね。甘いのばかり嗅いでいたから新鮮だね。」
にんまりと満足そうに口をゆがめる。そして次にザッカリーは七子の首に顔を埋めた。
「ッ」
ビチャリと首に生ぬるい血が付く。気持ち悪く、何より恐怖で七子は持っていた剣を落としてしまった。
「HAHA…ねえ、七子はどんな味がするの?」
そういうとカプリと七子の首にザッカリーは噛みついたと同時に、七子の悲鳴が部屋に木霊したのだった。
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2021.04.24
斬っちゃうところから書こうか悩んだんだけど、
せっかくならゲームをやっていただきたいので…
誰か続き…を…
ザッカリーさんはいいぞ。OFFはいいぞ。