ぬくもりを離さずに
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その日の夜はいつも以上に冷え込んでいた。
私は石井さんと寝室のベッドに入ると、すぐに毛布にくるまった。
「石井さん、寒い…」
「俺は寒くねぇ」
布団に入って体を丸めると、手足はすっかり冷えきっていた。
「冷たい…石井さんが。」
「うるっせぇな…」
面倒くさそうにそう言うと、彼の手が伸びてきて私の手に触れた。
石井さんの手は私とは反対にとても温かい。まるでカイロみたいだ。
「…冷てぇ」
「だから寒いって言ったじゃないですか」
「心も冷たいな」
「逆です、心は温かいんです」
そんなことを言いながらも、石井さんはぎゅっと私の手を握り続けてくれる。
彼の優しさに、なんだか心まで温まる気がする。
「…石井さんはいいですね、筋肉があるから温かいんでしょうね」
彼のぬくもりに浸りしみじみとそう言うと
彼の腕が私の背中に回り、包み込むようにして抱き締しめられた。
(い、石井さん……!?)
彼が自分から抱き締めてくれるなんて珍しい、と驚きと嬉しさを感じていたところ
「太ったか」
彼の手は私の服の下へと潜り込み、私のお腹をつまんでいた。
「なっ、何触ってるんですか!」
「運動しろよ…」
私の言葉は意に介さず、彼は私のお腹周りを触り続ける。
しかし彼の言う通り、太ったかもしれない…という自覚があったため強く抵抗できない。
「…運動は、したいと思ってるんですけど…時間が無くて」
すると突然、彼の手がお腹から上に伸びてきて体が跳ねた。
「んっ…え、あの、何、して…っ!」
「運動してぇんだろ」
「そうじゃなくて、私は…っ!」
いきなりのことに慌てていると、
いつの間にか石井さんの体は組み敷くように覆い被さり、逃げられなくなっていた。
彼の片方の手が私の手をそっと包む。
「冷てぇ」
そう呟くと、彼は私の首筋に顔を寄せ囁いた。
「寒くて寝れねぇだろ…すぐ熱くなるから安心しろ」
恥ずかしさで既に耳まで熱くなっている気がする。
彼の言葉に体はすっかり火をつけられ、私はそのまま彼に身を任せることにした。
「熱くて寝れなくなったらどうするんですか」
「俺と一緒に寝なきゃいい」
Fin