あなたに出逢えた奇跡に感謝を ~Happy Birthday Dear Masaki&Masaya~
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「ヒロインちゃんっていいよな。俺、絶対ヒロインちゃん振り向かせるよ」
サッカー部の練習を終えてユニフォームから制服に着替えていると、不意に巧がこう言った。
「はぁ? ヒロインを振り向かせるなんて、100年はえーよ!」
「本当、雅弥ってシスコンだよな。第一、振り向くかどうかはヒロインちゃんが決める事だろ?」
「そ、それはそうだけどよ……」
つか、シスコンじゃねえし。大体、ヒロインと俺はつき合ってんだよっ!!
そんな風に言えたら、巧みたいにあいつに言い寄る奴が減るかもしれねえ。
でも、俺とヒロインは血が繋がってないと言っても兄妹なわけで、どうしたって周りに理解されるわけがない。
俺はどう言われようが構わねえけど、ヒロインが傷つくのだけは見たくない。
「だったら、いいよな? じゃ俺、急ぎの用が出来たから先に帰るよ。お疲れ様!」
「あ! おい巧!! 誰がいいっつったんだよ!」
俺の抗議なんかまるで聞いちゃいないかのように、巧は部室から一目散に出て行った。
「……ったく。何が振り向かせる、だっつーんだよ」
大体、ヒロインは俺に惚れてんだから巧に何言われたって……大丈夫、だよな?
ヒロインを信じてないわけじゃねえけど、急に不安が胸に広がって押し潰されそうになる。
「ああ、くそっ!!」
早いとこヒロインの顔見て安心するしかねえ! 脱いだユニフォームを強引にバッグに詰めて、ヒロインが待ってる教室へ走り出す。
乱れた息を整えて教室の扉に手を掛けた時、中から巧の声が聞こえた。
「ねぇ、ヒロインちゃん。さっき言ったこと、俺本気だよ? 真剣にヒロインちゃんとつきあいたいって思ってる」
……これって告ってるよな? って事は相手は当然ヒロインって事で。……巧の奴! 急な用が出来たってこれかよ?
「巧くん。気持ちは嬉しいけど、ごめ……」
「あ、待って! まだ断らないで。一回さ、俺とデートしてよ? 決めるのはそれからでも遅くないよね?」
「デートだぁ? んなの許すわけねえだろ!?」
「わっ!! 雅弥?」
「雅弥くん!」
勢いよく教室の扉を開いて、2人の元に行き巧からヒロインを引き離す。
「巧! 人のかの……い、妹に手ぇ出すなっつっただろ?」
例えそれが親友でも、ヒロインだけは渡さねえ。
目の前の巧をじっ、と見据えると巧はふっ、と表情を柔らかくする。
「雅弥がどう言おうと、決めるのは彼女だろ? じゃあね、ヒロインちゃん。どこ行きたいか考えといて」
「だからヒロインは行かねえっつって……! おい巧!!」
後ろ手に振って廊下へ消えていく巧の後ろ姿に向かって文句を言うが、それは虚しく風に消えていった。
イライラを抱えたまま、ヒロインの目の前の席に乱暴に腰掛ける。
「雅弥くん……怒ってる?」
「怒ってねえよ!」
「嘘。怒ってる」
「怒ってねえっつって……! 大体、お前は隙がありすぎんだよ! 告られてんじゃねえよ!!」
どうしようもないイライラをヒロインにぶつける。
「……何よ。雅弥くんだって、女の子達に告白されてるじゃない」
「な……っ!! それは、って。な、何泣いてんだよ?」
「だって……私だって、不安なんだもん。雅弥くんが告白される度に、いつか……私から離れていっちゃうんじゃないかって」
「バカ……そんなわけねえじゃん」
しゃくりあげながら一生懸命話すヒロイン。不安なのは俺だけじゃねえんだな。
「お前は俺だけのもんだろ? 俺だって他の奴にヒロインが口説かれてる所なんて見たくねえよ。頼むから他の奴に隙なんか見せんなよ」
泣きじゃくるヒロインを抱き寄せ、額に優しくキスを落とす。
さっきは不安で押し潰されそうだったのが、今はヒロインが愛し過ぎて胸が締めつけられる。
こんな痛みなら、いくらでも受け止めてやる。
だから、絶対俺から離れんじゃねえぜ?
From Masaya.
サッカー部の練習を終えてユニフォームから制服に着替えていると、不意に巧がこう言った。
「はぁ? ヒロインを振り向かせるなんて、100年はえーよ!」
「本当、雅弥ってシスコンだよな。第一、振り向くかどうかはヒロインちゃんが決める事だろ?」
「そ、それはそうだけどよ……」
つか、シスコンじゃねえし。大体、ヒロインと俺はつき合ってんだよっ!!
そんな風に言えたら、巧みたいにあいつに言い寄る奴が減るかもしれねえ。
でも、俺とヒロインは血が繋がってないと言っても兄妹なわけで、どうしたって周りに理解されるわけがない。
俺はどう言われようが構わねえけど、ヒロインが傷つくのだけは見たくない。
「だったら、いいよな? じゃ俺、急ぎの用が出来たから先に帰るよ。お疲れ様!」
「あ! おい巧!! 誰がいいっつったんだよ!」
俺の抗議なんかまるで聞いちゃいないかのように、巧は部室から一目散に出て行った。
「……ったく。何が振り向かせる、だっつーんだよ」
大体、ヒロインは俺に惚れてんだから巧に何言われたって……大丈夫、だよな?
ヒロインを信じてないわけじゃねえけど、急に不安が胸に広がって押し潰されそうになる。
「ああ、くそっ!!」
早いとこヒロインの顔見て安心するしかねえ! 脱いだユニフォームを強引にバッグに詰めて、ヒロインが待ってる教室へ走り出す。
乱れた息を整えて教室の扉に手を掛けた時、中から巧の声が聞こえた。
「ねぇ、ヒロインちゃん。さっき言ったこと、俺本気だよ? 真剣にヒロインちゃんとつきあいたいって思ってる」
……これって告ってるよな? って事は相手は当然ヒロインって事で。……巧の奴! 急な用が出来たってこれかよ?
「巧くん。気持ちは嬉しいけど、ごめ……」
「あ、待って! まだ断らないで。一回さ、俺とデートしてよ? 決めるのはそれからでも遅くないよね?」
「デートだぁ? んなの許すわけねえだろ!?」
「わっ!! 雅弥?」
「雅弥くん!」
勢いよく教室の扉を開いて、2人の元に行き巧からヒロインを引き離す。
「巧! 人のかの……い、妹に手ぇ出すなっつっただろ?」
例えそれが親友でも、ヒロインだけは渡さねえ。
目の前の巧をじっ、と見据えると巧はふっ、と表情を柔らかくする。
「雅弥がどう言おうと、決めるのは彼女だろ? じゃあね、ヒロインちゃん。どこ行きたいか考えといて」
「だからヒロインは行かねえっつって……! おい巧!!」
後ろ手に振って廊下へ消えていく巧の後ろ姿に向かって文句を言うが、それは虚しく風に消えていった。
イライラを抱えたまま、ヒロインの目の前の席に乱暴に腰掛ける。
「雅弥くん……怒ってる?」
「怒ってねえよ!」
「嘘。怒ってる」
「怒ってねえっつって……! 大体、お前は隙がありすぎんだよ! 告られてんじゃねえよ!!」
どうしようもないイライラをヒロインにぶつける。
「……何よ。雅弥くんだって、女の子達に告白されてるじゃない」
「な……っ!! それは、って。な、何泣いてんだよ?」
「だって……私だって、不安なんだもん。雅弥くんが告白される度に、いつか……私から離れていっちゃうんじゃないかって」
「バカ……そんなわけねえじゃん」
しゃくりあげながら一生懸命話すヒロイン。不安なのは俺だけじゃねえんだな。
「お前は俺だけのもんだろ? 俺だって他の奴にヒロインが口説かれてる所なんて見たくねえよ。頼むから他の奴に隙なんか見せんなよ」
泣きじゃくるヒロインを抱き寄せ、額に優しくキスを落とす。
さっきは不安で押し潰されそうだったのが、今はヒロインが愛し過ぎて胸が締めつけられる。
こんな痛みなら、いくらでも受け止めてやる。
だから、絶対俺から離れんじゃねえぜ?
From Masaya.
