あなたに出逢えた奇跡に感謝を ~Happy Birthday Dear Masaki&Masaya~
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†case by Masaki†
「……きゃ……っ!?」
西園寺学院の廊下。
ヒロインが階段を踏み外しかけるすんでのところで、彼女の腕を掴んでそれを阻止する。
「あ。雅季くん。ごめんね、ありがとう」
時々、ヒロインは僕の想像を超えた信じられないドジをする。
普通に道を歩いてるだけで何もない所で転びそうになるし、階段を踏み外しかけたりもする。
……なんでそんなに落ち着きがないんだろう?
見てるこっちがハラハラする。
小さい子供が遊びに夢中になって周りが見えなくなるそれに似てる。
絶えずヒロインを見てないと心配で、ほんの少しの時間でもヒロインから目を離すなんて、そんな危なっかしい事出来やしない。
だけど、ヒロインは僕がこんなに気を揉んでる事なんて欠片すら気づいてない。
……いつもどんな時でも、僕に助けられると思ったら大間違いなんだからね?
「ヒロインは注意力なさすぎ。もうちょっと気をつけなよ?」
「う、うん。あ、雅季くん」
「何?」
「ずっと不思議だったんだけど、雅季くんってタイミング良いよね。どうして?」
……まったく。普段、鈍感なクセにこういう時だけ勘がいいんだから。
「別に……。ずっと君を見てたワケじゃないし」
精一杯、虚勢を張ってふいっ、と視線をヒロインから逸らす。
すると、ヒロインが「そうなの?」と顔をのぞき込んでくる。
「うん。ただの偶然。……でも」
周りに誰もいないことを確認してから、僕はヒロインをぎゅっ、と抱きしめて耳元で囁く。
「そういうドジ、僕がいる時だけにして。間違っても……他の奴になんて、助けてもらわないでよ?」
例えどんなにハラハラさせられたとしても――ヒロインを守れるのはこの僕だけなんだから。ね?
From Masaki.
☆★☆★☆★☆★☆★☆
†case by Masaya†
ふと気がつくと、姿を探してしまう。
俺の視界にヒロインがいないと、途端に落ち着かなくなる。
しばらくして、教室に戻ってきたあいつの姿にほっとする。
けど、俺と同じ様に安心してるっぽい顔をした奴が、見たところ2~3人いやがる。
まだ遠巻きにヒロインを見てるだけって感じか。ま、俺が目を光らせてんだから、そう簡単にはヒロインに近づかせたりさせねぇけどな。
そのせいで、周りの奴らにシスコン呼ばわりされんのは気に入らねぇけど。
それにしても……やっぱヒロインは笑ってる方が全然いいな。
今は女友達となんか笑いあってて、俺に向けられた笑顔じゃねえけど、あいつが笑ってるとこっちまで嬉しくなっちまう。
……俺にだけ、とびきりの笑顔見せてくれねぇかな。
机に肘をついてぼんやりそんな事を考えていると、俺の視界が急にヒロインの顔で埋め尽くされる。
「雅弥くん! 何してるの?」
「べ、別にお前を見てたんじゃねぇよ!」
「……え!?」
「……あ」
俺、いまめちゃくちゃ墓穴掘ったんじゃねぇ?ヒロインを見てたって言ってるようなもんじゃん……!!
「雅弥くん。それって……」
やっぱ、いくら鈍感なヒロインでも気づくよな。ここは変にごまかすより、認めちまうか。
「わ、悪ぃかよ? ヒロインを見てぇから見てたんだよ」
「う、ううん。でも、本当に? 私を見てたの?」
「なんだよ? 疑ってんのか?」
「だって……」
「ヒロイン。ちょっと来い」
未だ戸惑うヒロインの手を引っ張って、廊下へと連れ出す。
周りからは死角になる階段下のスペースで、ヒロインを力強く抱きしめる。
「ま、雅弥くん?」
「いい加減気づけよな。俺がいつも目で追いかけてんのは、ヒロインしかいねぇんだからよ」
だから、いつでも俺の目の届く場所にいろよな?
ヒロインだけをずっと、見ていたいから……。
From Masaya.
「……きゃ……っ!?」
西園寺学院の廊下。
ヒロインが階段を踏み外しかけるすんでのところで、彼女の腕を掴んでそれを阻止する。
「あ。雅季くん。ごめんね、ありがとう」
時々、ヒロインは僕の想像を超えた信じられないドジをする。
普通に道を歩いてるだけで何もない所で転びそうになるし、階段を踏み外しかけたりもする。
……なんでそんなに落ち着きがないんだろう?
見てるこっちがハラハラする。
小さい子供が遊びに夢中になって周りが見えなくなるそれに似てる。
絶えずヒロインを見てないと心配で、ほんの少しの時間でもヒロインから目を離すなんて、そんな危なっかしい事出来やしない。
だけど、ヒロインは僕がこんなに気を揉んでる事なんて欠片すら気づいてない。
……いつもどんな時でも、僕に助けられると思ったら大間違いなんだからね?
「ヒロインは注意力なさすぎ。もうちょっと気をつけなよ?」
「う、うん。あ、雅季くん」
「何?」
「ずっと不思議だったんだけど、雅季くんってタイミング良いよね。どうして?」
……まったく。普段、鈍感なクセにこういう時だけ勘がいいんだから。
「別に……。ずっと君を見てたワケじゃないし」
精一杯、虚勢を張ってふいっ、と視線をヒロインから逸らす。
すると、ヒロインが「そうなの?」と顔をのぞき込んでくる。
「うん。ただの偶然。……でも」
周りに誰もいないことを確認してから、僕はヒロインをぎゅっ、と抱きしめて耳元で囁く。
「そういうドジ、僕がいる時だけにして。間違っても……他の奴になんて、助けてもらわないでよ?」
例えどんなにハラハラさせられたとしても――ヒロインを守れるのはこの僕だけなんだから。ね?
From Masaki.
☆★☆★☆★☆★☆★☆
†case by Masaya†
ふと気がつくと、姿を探してしまう。
俺の視界にヒロインがいないと、途端に落ち着かなくなる。
しばらくして、教室に戻ってきたあいつの姿にほっとする。
けど、俺と同じ様に安心してるっぽい顔をした奴が、見たところ2~3人いやがる。
まだ遠巻きにヒロインを見てるだけって感じか。ま、俺が目を光らせてんだから、そう簡単にはヒロインに近づかせたりさせねぇけどな。
そのせいで、周りの奴らにシスコン呼ばわりされんのは気に入らねぇけど。
それにしても……やっぱヒロインは笑ってる方が全然いいな。
今は女友達となんか笑いあってて、俺に向けられた笑顔じゃねえけど、あいつが笑ってるとこっちまで嬉しくなっちまう。
……俺にだけ、とびきりの笑顔見せてくれねぇかな。
机に肘をついてぼんやりそんな事を考えていると、俺の視界が急にヒロインの顔で埋め尽くされる。
「雅弥くん! 何してるの?」
「べ、別にお前を見てたんじゃねぇよ!」
「……え!?」
「……あ」
俺、いまめちゃくちゃ墓穴掘ったんじゃねぇ?ヒロインを見てたって言ってるようなもんじゃん……!!
「雅弥くん。それって……」
やっぱ、いくら鈍感なヒロインでも気づくよな。ここは変にごまかすより、認めちまうか。
「わ、悪ぃかよ? ヒロインを見てぇから見てたんだよ」
「う、ううん。でも、本当に? 私を見てたの?」
「なんだよ? 疑ってんのか?」
「だって……」
「ヒロイン。ちょっと来い」
未だ戸惑うヒロインの手を引っ張って、廊下へと連れ出す。
周りからは死角になる階段下のスペースで、ヒロインを力強く抱きしめる。
「ま、雅弥くん?」
「いい加減気づけよな。俺がいつも目で追いかけてんのは、ヒロインしかいねぇんだからよ」
だから、いつでも俺の目の届く場所にいろよな?
ヒロインだけをずっと、見ていたいから……。
From Masaya.
