誓いの印〜After Story〜
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反対、されたらどうしよう……。ううん。たとえ反対されても、ちゃんとわかってもらえるまで何度でも話し合うんだ。
しばらくの沈黙の後、ふっ、と修一お兄ちゃんの顔が優しくなる。
「やっと話してくれましたね」
「……え?」
思いも寄らない修一お兄ちゃんの言葉に私たちは戸惑う。
「ヒロインちゃん! やっぱりそうだったんだね」
「裕次お兄ちゃん……。やっぱり、って」
「お前ら、バレバレだっつーんだよ!」
「きゃ……っ」
雅弥くんが私の髪の毛をぐしゃぐしゃとかき回す。
「あれ……? 雅弥兄ちゃん、さっき気づいたって言って……むぐっ」
「し、瞬! それは言うなって」
カクリと首を傾げる瞬くんの口を雅弥くんが慌てて押さえる。
「ね、ねぇ。雅季くん……これって」
「うん。どうやら、兄さん達には全部お見通しだったみたいだ」
「ええっ!? い、いつから?」
「ん? 俺がなんとなくそうかな~って思ったのは最近だよ。でも、俺より要さんが先に気づいてたんだよ。ね?」
裕次お兄ちゃんはそう言うと御堂さんに視線を送った。
「はい。お二人のご様子を見ていれば一目瞭然でございますから」
それを受けて、御堂さんが満面の笑顔で返す。
「そ、そんなにわかりやすかった? 私」
私の質問に、今度は修一お兄ちゃんから思いがけない言葉が返ってくる。
「いえ。僕はどちらかというと雅季を見ていて気づきましたよ?」
「え?」
「僕?」
「雅季がヒロインさんといる時の雰囲気がとても柔らかくて。誰に対しても無関心だったのが信じられないくらい変わりましたからね」
「……僕、そんなに変わった?」
「雅季兄ちゃん、いっつもヒロインお姉ちゃんばっかり見てた」
「…………」
瞬くんからも指摘を受け、私と雅季くんは言葉を失った。
2人とも、必死に気づかれないように気を遣ってたつもりだったのに。
「なんだ。お兄ちゃん達にバレてたんだ……」
状況を漸く飲み込めたと同時に、張りつめていた緊張の糸がふっ、と途切れてその場でへたり込みそうになる。
「ヒロイン?」
後ろに倒れそうになった私を、繋いでる手とは反対の腕で雅季くんが支えてくれる。
「だ、大丈夫……ずっと緊張してたから、ちょっと気が抜けちゃって」
「おいヒロイン。まだ安心すんのは早いんじゃねーか?」
「えっ?」
「だってそうだろ? 関係がバレたってだけで、まだ認められたわけじゃねえし?」
意地悪そうな笑顔で雅弥くんが言った言葉に不安になる。
……そうだった。まだ認めてくれたわけじゃない。
私たちの関係を認めてもらわなくちゃ。そう思ったその時、雅季くんが切り出した。
「僕とヒロインは真剣に付き合ってる。ちゃんと将来も見据えてる。いい加減な気持ちで言ってるんじゃない。だから、僕たちの交際を認めて欲しいんだ」
背筋をぴん、と伸ばしてまっすぐにお兄ちゃん達を見つめ向かいあう雅季くん。
再び、張りつめた空気が部屋に広がる。
「雅季。ヒロインさん。先程も言ったが、お前たちは兄妹だ。たとえ戸籍上だけでも、それは変えようのない事実だ」
ゆっくりと諭すように話す修一お兄ちゃん。
「この先、しなくてもいい苦労を背負う事になるかもしれない。それを受け止めるだけの覚悟がお前たちにあるのか?」
今までに見たことがないくらい、厳しい表情の修一お兄ちゃんに思わず足が竦みそうになる。
「確かに兄妹でありながら恋人だなんて、周りからは理解されないかもしれない。今までは、そんなの全然関係ないと思ってた。だけど、それじゃいけないって気づいたんだ」
ぎゅ、と雅季くんが繋いだ手に力を込める。
「どんな事があっても、僕はヒロインを生涯守り抜く。ヒロインだけは、何があっても離さないって決めたんだ」
力強くそう告げる雅季くんに、兄弟たちの視線が集まる。
「私も……何があっても大丈夫。雅季くんと一緒なら乗り越えられる」
私の心臓が、一生分どきどきしてるかのように激しく脈打つ。
大丈夫、ダイジョウブ……呪文のように心の中で何度も繰り返す。
やがて、修一お兄ちゃんがひとつ息をついて、話し始める。
「……そうか。それだけの覚悟があるなら、2人の交際を認めよう」
「修一お兄ちゃん……。本当に? いいの?」
「こんな事で嘘をついても仕方ないでしょう?」
そう言って修一お兄ちゃんは優しく微笑んだ。
「ありがとう! 修一お兄ちゃん!」
しばらくの沈黙の後、ふっ、と修一お兄ちゃんの顔が優しくなる。
「やっと話してくれましたね」
「……え?」
思いも寄らない修一お兄ちゃんの言葉に私たちは戸惑う。
「ヒロインちゃん! やっぱりそうだったんだね」
「裕次お兄ちゃん……。やっぱり、って」
「お前ら、バレバレだっつーんだよ!」
「きゃ……っ」
雅弥くんが私の髪の毛をぐしゃぐしゃとかき回す。
「あれ……? 雅弥兄ちゃん、さっき気づいたって言って……むぐっ」
「し、瞬! それは言うなって」
カクリと首を傾げる瞬くんの口を雅弥くんが慌てて押さえる。
「ね、ねぇ。雅季くん……これって」
「うん。どうやら、兄さん達には全部お見通しだったみたいだ」
「ええっ!? い、いつから?」
「ん? 俺がなんとなくそうかな~って思ったのは最近だよ。でも、俺より要さんが先に気づいてたんだよ。ね?」
裕次お兄ちゃんはそう言うと御堂さんに視線を送った。
「はい。お二人のご様子を見ていれば一目瞭然でございますから」
それを受けて、御堂さんが満面の笑顔で返す。
「そ、そんなにわかりやすかった? 私」
私の質問に、今度は修一お兄ちゃんから思いがけない言葉が返ってくる。
「いえ。僕はどちらかというと雅季を見ていて気づきましたよ?」
「え?」
「僕?」
「雅季がヒロインさんといる時の雰囲気がとても柔らかくて。誰に対しても無関心だったのが信じられないくらい変わりましたからね」
「……僕、そんなに変わった?」
「雅季兄ちゃん、いっつもヒロインお姉ちゃんばっかり見てた」
「…………」
瞬くんからも指摘を受け、私と雅季くんは言葉を失った。
2人とも、必死に気づかれないように気を遣ってたつもりだったのに。
「なんだ。お兄ちゃん達にバレてたんだ……」
状況を漸く飲み込めたと同時に、張りつめていた緊張の糸がふっ、と途切れてその場でへたり込みそうになる。
「ヒロイン?」
後ろに倒れそうになった私を、繋いでる手とは反対の腕で雅季くんが支えてくれる。
「だ、大丈夫……ずっと緊張してたから、ちょっと気が抜けちゃって」
「おいヒロイン。まだ安心すんのは早いんじゃねーか?」
「えっ?」
「だってそうだろ? 関係がバレたってだけで、まだ認められたわけじゃねえし?」
意地悪そうな笑顔で雅弥くんが言った言葉に不安になる。
……そうだった。まだ認めてくれたわけじゃない。
私たちの関係を認めてもらわなくちゃ。そう思ったその時、雅季くんが切り出した。
「僕とヒロインは真剣に付き合ってる。ちゃんと将来も見据えてる。いい加減な気持ちで言ってるんじゃない。だから、僕たちの交際を認めて欲しいんだ」
背筋をぴん、と伸ばしてまっすぐにお兄ちゃん達を見つめ向かいあう雅季くん。
再び、張りつめた空気が部屋に広がる。
「雅季。ヒロインさん。先程も言ったが、お前たちは兄妹だ。たとえ戸籍上だけでも、それは変えようのない事実だ」
ゆっくりと諭すように話す修一お兄ちゃん。
「この先、しなくてもいい苦労を背負う事になるかもしれない。それを受け止めるだけの覚悟がお前たちにあるのか?」
今までに見たことがないくらい、厳しい表情の修一お兄ちゃんに思わず足が竦みそうになる。
「確かに兄妹でありながら恋人だなんて、周りからは理解されないかもしれない。今までは、そんなの全然関係ないと思ってた。だけど、それじゃいけないって気づいたんだ」
ぎゅ、と雅季くんが繋いだ手に力を込める。
「どんな事があっても、僕はヒロインを生涯守り抜く。ヒロインだけは、何があっても離さないって決めたんだ」
力強くそう告げる雅季くんに、兄弟たちの視線が集まる。
「私も……何があっても大丈夫。雅季くんと一緒なら乗り越えられる」
私の心臓が、一生分どきどきしてるかのように激しく脈打つ。
大丈夫、ダイジョウブ……呪文のように心の中で何度も繰り返す。
やがて、修一お兄ちゃんがひとつ息をついて、話し始める。
「……そうか。それだけの覚悟があるなら、2人の交際を認めよう」
「修一お兄ちゃん……。本当に? いいの?」
「こんな事で嘘をついても仕方ないでしょう?」
そう言って修一お兄ちゃんは優しく微笑んだ。
「ありがとう! 修一お兄ちゃん!」
