Moira

12 死せる乙女その手には水月-Παρθενοs-


神への供物 生贄という名の因習
(The offering to a cruel god. A sacrifice is the name of the ritual.)
加害者は誰で 被害者は誰か?
(Who is the assailant, and who is the sufferer?)
運命は犠牲者を選び また屠るのだろう
(Destiny selects the victims and buries them deep...)
『Μοιρα』ミラ


《ごめんね、エレフ…》


残酷な神が統べる 私が生まれた世界
怖れず 揺るがず 全てを愛す 女(はな)に成れたかな……
《δωρヒュドラよ…受け取り給え…》
《「あの…声は……!」》


やがて香しく 花開く乙女達
咲き誇る季節(とき)は短し されど
燃ゆる唇に 唯 緋き愛の詩
美(うるわ)しく散るのも また《花の命》(じんせい)
《「ミーシャ…先刻訪れた若者は、貴方とよく似た目をしていたわ…」 》


《「うわぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!ミーシャぁぁぁぁあっ……!!」 》


揺れる瑠璃色の月(フェンガリ(Φενγαρι) とても綺麗なのに
悲しまないで 過ぎ去りし灯も 運命(ミラ)の贈り物
死せる蒼白き乙女(パルテノス) とても綺麗だった
やっと逢えたね 捜したんだよ 君の面影を嗚呼…この哀しみは 何に例うべきなのか…
嗚呼…まるで心を 二つに引き裂かれたような 烈しい痛み
ねぇ憶えてる 遠き日の我侭
水面に映る月 手を伸ばす少女 終に手に入れたんだね<よ>――
嗚呼…さよなら…さよなら…私の片割れ
嗚呼…さよなら…さよなら…私の片割れ
(Αντιο...Αντιο...το μισο μουτο μισο μου
 Oh...Aetio... Aetio...to miso mou
 オー アディオ アディオ トゥ ミーソ ムー)
さよなら…お別れさ<ね>…もうヒトリの私
(Αντιο...Αντιο...το μισο μου
 Aetio... Aetio...to miso mou
 アディオ アディオ トゥ ミーソ ムー)


《「ずっといっしょにいようね!」
「うん、いようね!」
「ミーシャ!」
「エレフ!」 》


天翔る星屑 星女神の憤怒
(Stardust shoots across the sky, Astra's fury.)
寵愛する勇者に授けしは弓矢 神域を侵せし賊には神罰を……
(A bow and arrows are granted to the doted braves, implore Astra to punish the burglars who invaded her territory......)




【題の読み:パルテノス 意味:おとめ座/処女】
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イイイネ