Roman
焔ひかり
幾許かの平和と呼ばれる光 其の影には常に悲惨な争いが0101[あ]った
葬列に参列する者は 皆一様に口数も少なく
雨に濡れながらも 歩み続けるより他にはないのだ……
瞳を閉じて暗闇(やみ)に 吐息を重ねる
そっと触れた温かな光は 小さな鼓動
否定接続詞(mais(メ))で綴じた書物(かみ)が 歴史を操る
そっと振れた灼(あらた)かな光は 誰かの『焔』…
気付けば道程は 常に苦難と共に0101[あ]った
耐えられぬ痛みなど 何一つ訪れないものさ…
歓びに咽ぶ白い朝 哀しみに嘆く黒い夜
我等が歩んだ此の日々を 生まれる者に繋ごう…
瞳に映した蒼い空 涙を溶かした碧い海
我等が愛した此の世界(ばしょ)を 愛しい者に遺そう……
嗚呼… 朝と夜 は繰り返す 煌めく砂が零れても…
嗚呼… 朝と夜 は繰り返す 愛した花が枯れても…
嗚呼… 朝と夜 は繰り返す 契った指が離れても…
嗚呼… 朝と夜 を繰り返し 《生命》(ひと)は廻り続ける……
美しい『焔』(ひかり)を見た 死を抱く暗闇の地平に
憎しみ廻る世界に 幾つかの『愛の詩』を灯そう…
何れ(どれ)程夜が永くとも 何れ(いずれ)朝は訪れる――
独りで寂しくないように 《双児の人形(ふたごのla poup e)》を傍らに
小さな棺の揺り籠で 目覚めぬ君を送ろう…
歓びに揺れたのは《紫色の花》(violet)
哀しみに濡れたのは《水色の花》(hortensia)
誰かが綴った此の詩を 生まれぬ君に贈ろう……
歴史が書を創るのか 書が歴史を創るのか
永遠を生きられない以上 全てを識る由もなく
朝と夜の地平を廻る 『第五の旅路(たびじ)』
離れた者が再び繋がる日は 訪れるのだろうか?
懐かしき調べ 其れは誰の唇か――
嗚呼… 《物語》(Roman)を詩うのは……
(其処にロマンは在るのかしら?)
幾許かの平和と呼ばれる光 其の影には常に悲惨な争いが0101[あ]った
葬列に参列する者は 皆一様に口数も少なく
雨に濡れながらも 歩み続けるより他にはないのだ……
瞳を閉じて暗闇(やみ)に 吐息を重ねる
そっと触れた温かな光は 小さな鼓動
否定接続詞(mais(メ))で綴じた書物(かみ)が 歴史を操る
そっと振れた灼(あらた)かな光は 誰かの『焔』…
気付けば道程は 常に苦難と共に0101[あ]った
耐えられぬ痛みなど 何一つ訪れないものさ…
歓びに咽ぶ白い朝 哀しみに嘆く黒い夜
我等が歩んだ此の日々を 生まれる者に繋ごう…
瞳に映した蒼い空 涙を溶かした碧い海
我等が愛した此の世界(ばしょ)を 愛しい者に遺そう……
嗚呼… 朝と夜 は繰り返す 煌めく砂が零れても…
嗚呼… 朝と夜 は繰り返す 愛した花が枯れても…
嗚呼… 朝と夜 は繰り返す 契った指が離れても…
嗚呼… 朝と夜 を繰り返し 《生命》(ひと)は廻り続ける……
美しい『焔』(ひかり)を見た 死を抱く暗闇の地平に
憎しみ廻る世界に 幾つかの『愛の詩』を灯そう…
何れ(どれ)程夜が永くとも 何れ(いずれ)朝は訪れる――
独りで寂しくないように 《双児の人形(ふたごのla poup e)》を傍らに
小さな棺の揺り籠で 目覚めぬ君を送ろう…
歓びに揺れたのは《紫色の花》(violet)
哀しみに濡れたのは《水色の花》(hortensia)
誰かが綴った此の詩を 生まれぬ君に贈ろう……
歴史が書を創るのか 書が歴史を創るのか
永遠を生きられない以上 全てを識る由もなく
朝と夜の地平を廻る 『第五の旅路(たびじ)』
離れた者が再び繋がる日は 訪れるのだろうか?
懐かしき調べ 其れは誰の唇か――
嗚呼… 《物語》(Roman)を詩うのは……
(其処にロマンは在るのかしら?)