氷笑卿
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新横浜を歩くのにはそれなりの慣れがいる。ぼんやりしていたらピカッとされたことに気がつかないかもしれないし、気がついたらビキニを着てるかもしれない。だからドラウスさんに呼ばれたとはいえ、師匠 がそんな街で物を買うことに同意してくれるとは思わなかった。
「ヴリンスホテルはあれだな。お前が行きたいのはその横なんだろう?」
「あ……そ、うです。ヴリンスペペの一階に」
しかも買いに行くのは前々から欲しかったクリームアイシャドウだ。ますます師匠 を連れていくべきではないというか……着いた瞬間片っ端からナンパして大事にならないか心配でならない。女子大前と同じくらい女の人いるはずだし。
まあそうなったらなったで師匠 のことは置いてこう。右隣で何も知らないでいる師匠 には悪いけれど、心の中でそう決めて改めて道を確認する。次は横断歩道を渡るようだった。
「あ、こっちです師匠 」
「ああ」
何気なく渡った先、ふと景色がワントーン暗くなったような気がした。先程まで顔に落ちてきていた月明かりが遮られたのだ。師匠 はさっきまで右隣を歩いていたのに今は左隣にいる。なんでかな……と考え逃しそうになった時、はたと気がついた。自然にこうなったわけではなくて、一歩早く彼が進んで、道路側を歩かせないようにしてくれていたのだと。
「……わぁ」
「どうした〇? 道を間違えたか?」
「いえ、その……師匠 が……」
「?」
師匠 の顔にわざとらしいところはひとつもない。さも内側を歩かせるのが当たり前のような顔をして――事実師匠 にとっては当たり前なのかもしれないけれど――私を待ってくれている。ちょっときゅんとしたなんて言えなくて、首を振ってなんでもないフリをするのが精一杯だった。
「ヴリンスホテルはあれだな。お前が行きたいのはその横なんだろう?」
「あ……そ、うです。ヴリンスペペの一階に」
しかも買いに行くのは前々から欲しかったクリームアイシャドウだ。ますます
まあそうなったらなったで
「あ、こっちです
「ああ」
何気なく渡った先、ふと景色がワントーン暗くなったような気がした。先程まで顔に落ちてきていた月明かりが遮られたのだ。
「……わぁ」
「どうした〇? 道を間違えたか?」
「いえ、その……
「?」